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- 2015/01/21 掲載
コマツと日立建機のものづくりを支える3次元CAD活用、IoTが与える影響とは?
グローバルなコマツのものづくりを支える3次元CADシステム
確固たるテクノロジーによって先進的な建機を開発するコマツだが、開発現場のCAD事情はどうなっているのだろうか? コマツ 情報戦略本部 ソリューション部 デジタル・エンジニアリング Gr長の横堀達也 氏は「我々のグローバル開発・生産を支えているのは、PTCのPro/ENGINEERとPro/INTRALINKということになる」と認めつつも、「実は現場では、いまだに多くのメーカーのCAD製品を利用している。またデータ管理については、旧バージョンのPro/INTRALINKも使い続けている。Pro/ENGINEERを利用したのは比較的古くて、1994年からだ。ただし最新のCreoについては、まだ導入していない。これがコマツのありのままの実態だ」と明かす。
「アジアやロシアの工場などは、Pro/ENGINEERのデータの緊密度は低い。しかし、欧州や米国の開発センターでは、より緊密なデータ共有が必要だ。そこでPro/INTRALINKのレプリカ機能により、リアルタイムかつ良好なレスポンスでデータ共有を実現している」(横堀氏)
横堀氏は、今後の活動について「来年度には“Creo 2.0”にバージョンアップし、2次元CAD撤廃への足がかりにしたい。またデジタル製品データを効率的に管理できるWebベースの製品データ管理システム“Windchill PDMLink”へのアップグレードも計画中だ」と説明する。この背景には、3次元Viewのさらなる活用という狙いがあるという。
「特にパーツカタログのイラストデータづくりに利用したい。これらを“ClosedーLoop Lifecycle Management”に照らし合わせると、まずCreoのバージョンアップから入り、同時に周辺のCreo IllustrateやCreo Layoutを採用しながら、3次元データの活用度を上げていく方向だ」(横堀氏)
【次ページ】IoTがCADに与える影響とは?
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