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- 2019/08/01 掲載
サムスンGalaxyとグーグルPixelはゲームのためにどんな進化を遂げているのか?
ゲームの発想が技術を進化させてきた
7月に開催されたセミコン・ウエストで、ゲームをソフトではなくハードウェアの観点から検証するセミナーが行われた。セミナーの主催はセミコン・ウエストの母団体であるSEMIのほか、カリフォルニア大学サンタクルーズ校、CITRIS、Benatao研究所などである。ゲームがハードウェア及び社会にもたらす影響は、大学の二次専攻になるほど社会に広がっている。ゲームは全世界に受け入れられる非常にポピュラーなソフトであり、急速に進歩を遂げてきた。
一方ゲームがもたらす社会的メリットとして、「高齢者用のメディカルデバイスなどが、ゲームの感覚を取り入れることにより高齢者にも使いやすいものになっている」という側面がある。同様のことは子どもに対してもいえる。安全確認のためのデバイスなど、子どもでもゲームのようなインターフェースを用いれば簡単に使うことができる。
より専門的な分野でも、たとえば自動運転には車が自律走行をするタイプもあれば、遠隔操作をするタイプのものもある。この遠隔操作のインターフェースはドライビングゲームのようなブースが用いられている。あるいはジョイスティックで車を操作、というインターフェースもある。ゲームの要素を取り入れることで人にとって馴染みやすく、使い易いデバイスを作り出すことができるのだ。
サムスンはGalaxy上の「フォートナイト」に注力
現在のゲーム業界の成長は携帯、タブレットの分野がリードしている。つまりそうしたデバイスを製造するサムスンにとってもゲームの影響は大きく、顧客の需要に応えるデバイス作りが求められる。ゲーマーが求める要素、たとえばハイレゾリューション画面であったり、クリアな音声、重いゲームでも問題なく動作するメモリ環境など、これまでのデバイス作りとは異なる考え方が必要となってきたという。
サムスンにとっての成功例は「フォートナイト」の導入だ。フォートナイトは世界的に人気のあるシューティング・バトルロワイヤルゲームで、Xboxやプレイステーション4などで配信されているが、Galaxyが最初に携帯ゲームとして導入した。
これを行うにあたり、サムスンではフォートナイトの世界チャンピオンであるゲーマーと契約、その意見を取り入れながら「コンソールやPCでこのゲームをプレイする人々がどれだけ満足できるか」に焦点を当てた。
【次ページ】ゲームに注力すればデバイスをまたいだブランディングになる
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