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- 2025/02/25 掲載
新Galaxyが結構ヤバい、AIとデジタルウォレットの「新ユーザー体験」
連載:デバイス新潮流
「Galaxy S25」シリーズの最推し技術「Galaxy AI」
サムスン電子は、フラグシップスマホGalaxy Sシリーズの最新モデル「Galaxy S25」シリーズを発売した。S25シリーズでサムスン電子が推しているのは進化した「Galaxy AI」だ。Galaxy AIは、昨年の「Galaxy S24」シリーズから搭載しているAI技術。オンデバイス(クラウドにアクセスしない端末内の)AIとクラウドAIのハイブリッドAI技術で、リアルタイム翻訳や文章の要約、画像の生成AI編集などを実現。スマホで使うAIの姿をいち早く示した。
今回のGalaxy S25シリーズでは、マルチモーダル機能とAIエージェントを初めて活用。また、グーグルのGeminiを使い、アプリ間をシームレスに連携させることが可能となった。
S25シリーズは、テキストや音声、画像、動画などを認識し、その場に合ったアクションを勧めてくれる。たとえば、動画を見ている際にAI機能を呼び出すと、動画の一部をGIFファイルとして保存することを提案。店内に流れている音楽は、AIを呼び出すことで曲名などの情報がすぐに表示される。簡単な指示を声やテキストで入力するだけで、保存された大量の画像から目的の写真を選び出してくれたり、スマホの設定メニューを一発で表示してくれたりする。サムスン電子は、S25シリーズがその場に合った行動をユーザーに提案、実行してくれるAIエージェントになるとアピールしている。
従来、AIでコントロールできるアプリは1つだけだったが、S25シリーズではアプリ間の連携が可能になった。たとえば、「新宿のイタリアンレストランを探して○○さんにメッセージを送って」と指示すると、レストランを検索し、それを伝えるメッセージを作成する。1つの指示で「検索」と「メッセージ」という2つのアプリを操作することが可能になったわけだ。ほかにも、好きなスポーツチームの試合スケジュールを検索してカレンダーに追加するといった「検索+カレンダー」、YouTube動画の内容をリスト化してNotesアプリに保存する「YouTube+Samsung Notes」といった連携も可能だという。
なぜ他のメーカーに先駆けてAI活用が可能?
AIが自分の行動パターンや好みを把握して、そのときどきで最適な情報を提供する「Now Brief」という機能も搭載された。これはオンデバイスAIによって実現されている。朝には体調を表すエナジースコアや睡眠データ、天気予報、その日の予定やよく見るニュース、友人の誕生日のリマインダーなどを表示し、夜にはその日のイベントのサマリーや次の日の天気やスケジュールなどを表示する。サムスン電子がこうしたAIの活用を他メーカーに先駆けて提供できるのは、Androidを提供しているグーグル、チップセットを提供するクアルコムとの密接な提携関係があるからだ。Galaxy S25シリーズが発表された「Galaxy Unpacked 2025」でも、2社との関係を強くアピールしていた。 【次ページ】多機能デジタルウォレット「Samsung Wallet」の最大の強み
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