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- 2022/12/10 掲載
なぜグーグルのスマホ「Pixel」が絶好調なのか? 「iPhone超え」の条件とは
連載:デバイス新潮流
ピチャイCEO、「Pixel大国日本へ」大きな期待
元々、日本は米国と並んでPixelがよく売れている国だ。Pixelの前身とも言える「Google Nexus」シリーズから取り扱っており、ワイモバイル(旧イー・モバイル)は「Nexus5」の販売台数が世界で第2位のキャリアだったという実績がある。グーグルもPixel 7シリーズに大きな期待をかけている。10月7日に東京で行われたPixel 7シリーズの発表会には、グーグルのCEOであるスンダー・ピチャイ氏がサプライズで登場した。
グーグルは日本でのデータセンターや、日本とカナダ西海岸を結ぶ海底ケーブルの建設などで1,000億円規模の投資を行っており、ピチャイ氏は同日、岸田文雄総理大臣とも面会している。発表会のためだけに来日したのではなさそうだが、日本でのPixelシリーズ販売への期待が感じられる出来事だった。
Tensorで可能になるPixelならではの機能
グーグルはこれまで機械学習の研究を進めることで、Google検索や翻訳、Googleフォトといったサービスを提供してきた。Tensorはグーグルが強みとしている機械学習に最適化されたチップセットで、「Pixel 6/6 Pro」に初めて搭載された。
Tensorの画像処理機能によって、Pixelは動いている人でも顔のブレを抑えた写真を撮影でき、写真の中の不要なモノや人を消すことができる「消しゴムマジック」が利用できるようになった。
音声認識の性能も向上し、ボイスレコーターアプリでは各国の言葉をリアルタイムにテキスト化する「文字起こし」機能を実現している(文字起こしは後日、Pixel 3以降のモデルでも使えるようになった)。音声認識はネットワーク上ではなくデバイス上で実行されるため、高精度な音声入力やリアルタイム翻訳機能をネット環境がなくても利用できる点も魅力だ。
【次ページ】「Tensor G2」の効率性、安全性の高さ
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