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- 2019/03/11 掲載
5Gは本当に「夢の技術」か? メディアが語らない“暗い未来”の真実
5Gネットワークで可能になること
今年になり米トランプ大統領が「1日も早く6Gネットワークを構築したい」と呟いたことが話題となった。5Gさえまだ普及していない時期に、いまだ存在しない6Gの実現を訴える。そのことに、大統領の技術に対する無知さとともに、5Gネットワークで中国に先を越される悔しさが滲んでいた。ではそこまで注目される5Gネットワークが実現すれば、どのようなことが可能になるのか。
まず、4Gによるダウンロード速度は現在、理論上は最大1Gbpsだが、5Gになるとそれが20Gbpsになる。さらに5Gでは低遅延、同時接続増加などにより、体感ベースではおよそ100倍高速化するともいわれる。つまり現在、数分はかかる高画質動画のダウンロードがわずか数秒で行えるようになる。VRではこれまでよりリアルな映像を楽しめるようになるし、IoTなどの大量データを高速にさばくことができるようになり、結果的にさまざまな新しいアプリが生まれる。テレビ会議なども現在より普及し、働き方も変わるかもしれない、とまで言われている。
5G普及の前に4Gすら普及していないという現実
では、実際はどれほど進んでいるのか。米国ではベライゾンがサクラメント、ヒューストン、ロサンゼルス、インディアナポリスですでに一部導入しているが、5G通信を行える機器を購入するほか、5Gの回線費用として追加で50~70ドルが必要となる。英国では今年後半にも5Gネットワークが利用可能となるが、実際には英国国民の23%はまだ4Gネットワークにも接続していない。米国でも同様で、26%がブロードバンド通信の恩恵を受けていないという調査結果もある。つまり5Gは「ネット格差」をますます広げる存在になるのは間違いない。実際アップルは5G対応の携帯について「時期尚早」として製造を待っている段階だ。ベライゾン、AT&Tでも「5G対応携帯」というものはまだ存在せず、5Gを使ったWi-Fiホットスポットを提供しているに過ぎない。そしてそこでWi-Fiに繋いでも、宣伝されているような速度の通信が実現できる保証はない。
さらに5Gネットワークの通信料金になると未定であり、「広く普及すれば料金は下がる」という説明があるのみで、現時点で4Gと比べてどれだけ高いのか、また5Gが普及したときに3Gあるいは4Gで安い通信プランを選択することは可能なのか、などについての答は出ていない。
【次ページ】5Gは自動運転に適用できるのか
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