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- 2014/09/16 掲載
静岡市が取り組んだ防災対策とは?東日本大震災からの学びを活かしたGIS開発事例
静岡市の防災システム開発におけるユニークな取り組み
静岡市が今回、Googleサービスを用いて開発したシステムは、道路・土木施設をターゲットとし、災害時や異常気象時の情報収集・共有を行ったり、通常時の工事などの道路規制情報を管理する地理情報システム(GIS:Geographic Information Systems)だ。
静岡市では平成19年から本システムの開発を検討してきた。しかし東日本大震災を機に、システムに大きな転換が図られることになった。
また静岡市は平成23年9月の台風でも山間部で1000mm以上の集中豪雨を観測し、大きな災害を受けた。多くの幹線道路が被災し、孤立集落も発生した。未だに復旧できない道路もある。
「このときは現地状況を把握しても、情報伝達と共有が難しかった。どの道路が通れず、どの集落が孤立しているのか、被災の全体像を把握するにも時間がかかった。現地の情報を素早く収集し、全体共有ができるシステムが強く求められた」(新庄氏)
そこで静岡市では、この2つの大きな教訓から、庁舎が被災しても利用可能で、写真を含めた現地情報を即座に提供・共有できるシステムの構築を目指すようになったという。
【次ページ】単なるGISに留まらない静岡市のシステム、主要5機能
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