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- 2014/07/24 掲載
アリババ ジャック・マー会長の「The Alibaba Way」 今後はDT活用したC2Bモデルへ
人々の不満を聞くと興奮する。それが自分にとってのチャンスだから
「経済がいい時に大企業が破産することもあれば、不景気の時にビジネスがうまくいく企業もある。私は国の経済がどうかはあまり考えない。肝心なのは“自分の目利き”。自分が世界をちゃんと見ていれば、全世界の商売が手に入る。チャンスは無数にあると思っている」
マー氏は十数年前、ビル・ゲイツ氏の話を聞いた時、すべてのチャンスを獲られたと意気消沈したという。
「しかしその後も私はずっとビジネスをやってきた。アマゾンが急成長し、イーベイやフェイスブックも出現した。10年、15年経てば、新たな企業が必ず出てくる。だから今、どんなよくないことがあろうと、“自分の今”をしっかりとやることが大切だ」
元々中学/高校の英語の教師だったマー氏は、「私自身はビジネスマンでも、ITの専門家でもない」と続ける。それがなぜ今、Eコマースの分野で世界に影響を持つ人間になったのか。
「私には“中国でのEコマース”という明確なビジョンがあった。そして将来は必ず今日よりもいいと考えている。今日どれほど問題があろうとも、明日には必ず誰かが解決する。そしてそれを自分が解決すれば、自分自身のチャンスになる。私は人々の不満の声を聞くと興奮する。なぜならそれがチャンスだからだ。社会の問題が大きければ大きいほど、我々のチャンスも大きいということ」
またマー氏は、思ったことをすぐ実行に移すことも非常に重要だと強調する。
「私は思い付いたことを今すぐ、直ちにやれ、ということを常に言ってきた。考えたことを実行に移す人は1%、しかしその中のさらに1%が直ちに行動を起こす人だ。そうしてこそ、チャンスが生まれる」
アリババが成長したのは中国のビジネス環境が悪かったから
マー氏はアリババを立ち上げた時、こんなに大きくなるとは思わなかったという。「しかし今振り返ってみれば、どういう理由でアリババがここまで成長したか、1つ分かることがある。それは中国の元々のビジネス環境が悪かったからだ」
だからこそ、Eコマースという新しいビジネスの考え方やテクノロジを適用することで、中国のEコマースは大きく発展することができた。これに対して米国では、元々のビジネス環境が非常に整っていた。だからEコマースはまだ米国経済のごく一部を占めるに過ぎない。
さらにアリババは2013年6月、インターネット金融の世界にも進出し、個人向けMMF(マネー・マーケット・ファンド)の提供を開始、2014年3月時点で世界第4位の資産規模を持つMMFにまで急成長した。
「先の話と同様に、米国では元々金融の環境は整っており、インターネット金融はなかなか広がっていかなかった。しかし中国では金融そのものの環境が悪く、そのおかげでインターネット金融が一気に広まった。我々は運がいい。そして今の時代に感謝している。問題や不満、面倒があるからこそ、チャンスがある」
【次ページ】今後は“データテクノロジをベースにしたC2Bモデル”に移行する
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