- 2025/04/16 掲載
午後3時のドルは143円前半で上値重い、米関税の警戒くすぶる
[東京 15日 ロイター] -
午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤からほぼ変わらずの143円前半で取引されている。米関税への警戒が根強く、米金利の上昇が一服する中でもドル売り地合いが続く一方、ドル/円に関しては貿易問題での日米交渉への関心も高い。
朝方からドルは、値幅75銭程度の小動きにとどまった。朝方の142円後半から仲値公示前後で143円半ばに上昇した後、いったん143円を割り込む場面もあった。
トランプ米大統領が自動車関税の一部見直しに言及したほか、ベッセント米財務長官が市場に出回っていた中国による米債売却の思惑を否定するなど、相場がいったん落ち着きを取り戻したが、米関税への警戒感はくすぶっている。
外為どっとコム総合研究所調査部長の神田卓也氏は債券市場が落ち着きを取り戻したことで、「過度な悲観は後退したものの、楽観的なムードはさほど広がっていない」と話す。ただ、米関税に伴う金融市場の不安が高まっても142円は割れていないのは、ユーロ/円はじめクロス円が底堅く推移するなど円買い一辺倒に傾いていないことが背景にあるとして「ドル/円の方向性が見極めづらい理由の一つ」だと指摘する。
貿易問題に関する日米交渉の行方にも高い関心が寄せられている。あおぞら銀行チーフ・マーケット・ストラテジストの諸我晃氏は為替に関するスタンス確認にとどまるとみているものの、仮に交渉で通貨問題が取り上げられ、円高誘導策での合意となれば数十円単位の大幅なドル安/円高になると指摘、警戒感が広がる中で「軽々しくドル/円の買いポジションは持てない」としている。
外為どっとコム総研の神田氏は市場の心理という点で、「日本が交渉の先頭に立っていることもあり、交渉のベンチマークになってくる」として、交渉で関税が回避できれば、市場センチメントの改善から円売りが進む可能性もあると述べた。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 143.07/143.0 1.1349/1.13 162.39/162.4
8 50 2
午前9時現在 143.21/143.2 1.1335/1.13 162.36/162.3
2 38 7
NY午後5時 143.01/143.0 1.1349/1.13 162.32/162.3
6 50 8
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