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消費電力、電力管理機能比較
次は消費電力、電力管理機能について見ていこう。最近のPCはPCの状態によって大きく電力が変動するが、もっとも重要なのはアイドル時の消費電力である。というのも、サーバーなどの特殊用途でもないかぎり、PCが実際に処理している時間よりも、人間が画面や手元の資料などを見て考えたり、入力したりしている時間のほうが圧倒的に長く、その間PCは普通に動作しているように見えても、CPUなど主要部品を休ませて待機しているためだ。
消費電力の比較表 |
機種名 | Optiplex990 SFF | Mate ME | HP Compaq 8200 Elite SF/CT | ESPRIMO D751/C | ThinkCentre M91p small |
アイドル時の消費電力 | 17.4W | 19.3W | 23.1W | 21.7W | 25.6W |
備考 | HDD、光学式ドライブがモバイル向け | 光学式ドライブのみモバイル向け | すべてデスクトップ向け | すべてデスクトップ向け | すべてデスクトップ向け |
採点 | 10 | 9 | 8 | 8 | 7 |
表にはElectronic Educational Devicesのワットチェッカー(Watts up? PRO)で測定した各機種のアイドル時の消費電力を掲載した。結果は、HDD、光学式ドライブにノートPC向けの部品を使っているデルのOptiplex990 SFFがもっとも低く、CPUにTDP65WのCore i5-2400Sを搭載するNEC Mate MEがそれに続いている。
電力管理機能については、独自のツールが付属していない製品もあるが、社会全体で節電の意識が高まっている時期だけに、独自ツールを提供している製品はプラスに評価したい。Windows 7標準でも「電源プラン」として、「高パフォーマンス」「バランス」「省電力」と3種類のプランが用意されており、それぞれ異なるCPUの動作モードや液晶の明るさ、スタンバイ/休止状態への移行時間などを設定して管理できる。この標準機能を5点とし、独自の機能をもつ製品についてはこれに加点を行なっている。
電力管理機能の比較表 |
機種名 | Optiplex990 SFF | Mate ME | HP Compaq 8200 Elite SF/CT | ESPRIMO D751/C | ThinkCentre M91p small |
電源プランのスケジューリング | ─ | ─ | ○(HP Power Assistant) | ─ | ○(省電力マネージャー) |
消費電力(推定値)の表示 | ─ | ○(消費電力の表示) | ○(HP Power Assistant) | ─ | ─ |
外付けディスプレイの消費電力表示 | ─ | △(消費電力の表示) | △(HP Power Assistant) | ─ | ─ |
PC使用履歴/電源プランの履歴分析 | ─ | ○(消費電力の表示) | ○(HP Power Assistant) | ─ | ─ |
採点 | 5 | 9 | 10 | 5 | 8 |
詳細については表にまとめているとおりだが、電力管理機能でもっとも充実していたのは、日本HPのHP Compaq 8200 Elite SF/CTに付属する「HP Power Assistant」だ。消費電力の表示や電源プランのスケジューリング、使用履歴を電源プランも含めて管理し、履歴分析、消費電力の表示などもすることができる。 中でも電源プランのスケジューリングは実用面での利便性が高い。たとえば、通常は「バランス」で使いつつ、電力需要の多い午後2時から午後4時の間だけ「省電力」プランにするといったことが自動でできる。東日本大震災以降、ギリギリのところで電力の需給調整を続けている状況だけに、タイムリーな機能といえるだろう。
■HP Compaq 8200 Elite SF/CT
■Mate ME
(クリックで拡大)
「消費電力の表示」ソフトが標準添付されており、消費電力と電源プランをリアルタイムに確認することができる。日/週/月/年単位の履歴表示もできる
(クリックで拡大)
OS標準の3種類の電源プランに加えて、オリジナルの電源プラン(高性能/標準/ECO)があらかじめ3種類用意されている。3種類のプランをホットキーで簡単に切り替えることが可能
■ThinkCentre M91p small
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