• 2011/09/13 掲載

セキュリティ機能が充実したスリムタワーは? ビジネス向け「省スペースPC」を徹底比較!(3/7)

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チェックポイント(2)
PCとしての使いやすさ

 ここからはPCとしての使いやすさを見ていこう。具体的には、サイズ(省スペース性)と本体装備のインターフェイス、内部メンテナンス性をチェックする。

■Optiplex990 SFF
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USB2.0ポートは前面4基、背面6基の合計10基を装備している。前面ポートの間隔が広めに確保されていて干渉しにくい点も好印象だ。ディスプレイ出力はD-Sub15ピンとDisplayPortを備えている

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サイドにあるレバーを引くとロックが解除され、サイドカバーのみ外れる。スリム5インチベイは内側に引けばすぐに外れる。その下の2.5インチベイも簡単なレバー操作でロックが外れ工具なしで取り外せ、メモリにアクセスできる。内部が狭いなりに工夫された構造だが、ケーブルが混み合っている。光学式ドライブのアタッチメントは工具なしで着脱できるが、HDDのアタッチメントへの固定はネジが使われている


■Mate ME
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前面のサウンド端子脇にボリュームつまみがある点がユニーク。USB2.0ポートは前面2基、背面4基とやや少なめ。サービスコンセントと同等の機能をもつACケーブルが付属している。BTOでは拡張スロット部分にパラレルやUSB3.0ポートを追加することが可能

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背面の2つのレバーでロックを外すと、カバーがコの字型に外れる。ドライブはそれぞれ板バネを利用したアタッチメントが用意されており、手元に引き出せる。ドライブとアタッチメントはネジで固定されている



■HP Compaq 8200 Elite SF/CT
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USB2.0ポートを前面4基、背面6基と合計10基を装備するほか、2基のPS/2、シリアルなどのレガシーポートも一部備える。ディスプレイ出力としてはD-Sub15ピンとDisplayPortを搭載している。BTOでDisplayPort→DVI変換アダプタも追加できる

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サイドにあるレバーを引くとサイドカバーのみ外れる。ツメで固定されているフロントマスクを外し、脇にあるレバーを押すと5インチドライブベイ(空3.5インチベイ付き)が手前側にスウィングアウトする。電源ユニットも外側へスイングし、HDDベイにアクセスできる。ベイへの固定は光学式ドライブ、HDDともに専用ネジ。ベイからは工具なしで外れるが、交換などの際にはそのネジの交換が必要。アタッチメント、レバーは緑色で統一されていてわかりやすい


■ESPRIMO D751/C
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USB2.0ポートは前面2基、背面4基とやや少なめ。一方、2基のPS/2、パラレル、シリアルとレガシーポートをひととおりフォローしている。サービスコンセントを搭載しており、本体の電源にディスプレイの電源を連動させることができる

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手回しネジ2本でフロントマスクと一体化したコの字型カバーが外れる(手前にずらす)。ネジを1本外すと光学式ドライブベイとHDDベイがスイングアウトし、さらにネジ1本はずすとHDDベイが外れて手元で作業できる。光学式ドライブ、HDDそれぞれの取り付けはネジで行う



■ThinkCentre M91p small
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前面にメディアカードリーダーを標準装備。2基のUSB2.0ポートは干渉しにくいよう間隔を空けて配置されている。DisplayPort→DVI変換ケーブルや電源ユニットの排気方向を変える排気ダクトも同梱している

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背面のレバーをずらすとロックが外れ、サイドカバーがスイングして開く。3.5インチHDDはドライブベイ自体が樹脂製アタッチメントになっており、レバーを引いて持ち上げればすぐに外れる。HDDはアタッチメントから工具なしで着脱できる。HDDを外した後、板バネ操作で5インチベイがスイングし、板バネ操作でベイから光学式ドライブが外れる。拡張スロットの固定具も工具無しで操作できる。完全スクリューレス構造。アタッチメント、レバーは紫色で統一されており、わかりやすい


PCとしての使いやすさの比較表
機種名Optiplex990 SFFMate MEHP Compaq 8200 Elite SF/CTESPRIMO D751/CThinkCentre M91p small
サイズの比較
サイズ93 x 312 x 290mm(8,415L)W88 x D327 x H345mm(9,928L)
W218 x D327 x H345mm(スタビライザ含む)
100 x 378 x 338mm(12,776L)
177 x 378 x 350mm(スタンド装着時)
W89 x D338 x H332mm(9,987L)
W179 x D338 x H344mm(縦置用フット装着時)
99.7 x 369 x 337mm(12,398L)
146 x 369 x 359mm(スタンド装着時)
採点109898
インターフェイスの比較
インターフェイス前面:
USB2.0 x 4(ポートの間がゆったり)、ヘッドフォン、マイク
背面:
DisplayPort、D-Sub15ピン、USB2.0 x 6、有線LAN、ライン出力、ライン入力、シリアル、PS/2 x 2
前面:
USB2.0 x 2、ヘッドフォン、マイク、ボリュームつまみ
背面:
DVI-D、D-Sub15ピン、USB2.0 x 4、有線LAN、ライン出力、ライン入力、PS/2 x 2、シリアル
サービスコンセント付きACケーブルが付属
前面:
USB2.0 x 4、ヘッドフォン、マイク
背面:
DisplayPort、D-Sub15ピン、USB2.0 x 6、有線LAN、ライン出力、ライン入力、シリアル、PS/2 x 2
前面:
USB2.0 x 2、ヘッドフォン、マイク
背面:
DVI-D、D-Sub15ピン、USB2.0 x 4、有線LAN、ライン出力、ライン入力、マイク入力、PS/2 x 2、シリアル、パラレル
サービスコンセントあり
前面:
USB2.0 x 2、ヘッドフォン、マイク、カードリーダー(CF/SD/MS/xD)
背面:
DisplayPort、D-Sub15ピン、USB2.0 x 6、ライン出力、ライン入力、マイク入力、シリアル
DisplayPort→DVI-D変換ケーブル付属、排気ダクト付属
採点888810
メンテナンス性の比較
サイズ内部が狭いなりに工夫された構造だが、ケーブルが混み合って操作しにくい印象。HDDのアタッチメントへの固定はネジが使われているドライブはそれぞれ板バネを利用したアタッチメントが用意されており、手元に引き出せる。コの字型のカバーで、設計は古めサイドにあるレバーを引くとサイドカバーのみ外れる。交換時に専用ネジが必要な箇所があるが、アタッチメント、レバーは緑色で統一されていてわかりやすい手回しネジ2本でフロントマスクと一体化したコの字型カバーが外れる。内部へアクセスするにも交換するにも、基本的にはネジが必要な構造完全スクリューレスの先進的な構造。アタッチメント、レバーは紫色で統一されており、わかりやすい
採点889710


 サイズについてはもちろん小さいほうがオフィスのスペースを有効活用できるため、小さい製品を高く評価している。スタンドの扱いをどうするかが難しいところだが、スタンドが付属しない(あるいは必須でない)モデルとそうでないモデルで特別に構造上の違いがあるかといえばそういうわけでもないため、シンプルに本体のみで評価している。ちなみに、NECのMate MEはスタンド利用時には横幅が大幅に増すが、これは背が低くフラットなタイプでスタンドの上に本などを置けるような構造になっているためで、マイナスに評価する必要もないと判断している。

 インターフェイスも製品の使い勝手という部分への影響は小さくない。レノボのThinkCentre M91p Smallのみがカードリーダーを搭載しているほか、標準でDisplayPort→DVI-D変換ケーブルを添付しているなど、充実した内容が目立った。また、HP Compaq 8200 Elite SF/CTとデルのOptiplex990 SFFはUSBポートを前面に4基搭載している。NECと富士通のモデルはディスプレイと電源が連動できるサービスコンセントを用意しているなど、それぞれ特徴がある。

 メンテナンス性は、平常時の使い勝手には影響しないが、長期的に見ればやはり無視はできない。メンテナンス性に優れたモデルは定期的な清掃にかかる手間や時間を減らせるし、万一のトラブルがあった場合にもスムーズに対応でき、時間のロスを最小限にできるメリットがある。今回の中では、ドライブ、拡張スロットもすべて工具を使わず着脱できる完全ツールフリーを実現したレノボのThinkCentre M91p smallの洗練された構造が目立った。デルのOptiplex990 SFFもHDDとアタッチメントの固定以外は工具なしで行なえるが、ボディが小さい影響で内部が狭く、ケーブルも混み合っていて操作しやすいとは言い難い。これよりネジが必要な箇所は少し多いが、HP Compaq 8200 Elite SF/CTのほうが操作しやすい。一方、NEC、富士通の製品は昔ながらのコの字カバーを採用しており、他の3台と比べると設計の古さが目についた。

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