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- 2019/05/30 掲載
透明化はいつ? ドコモとKDDI“4割値下げ”新プランの実態、ソフトバンクはいまだ無言
先陣を切ったドコモは基本的に2種類のプラン
新しい料金体系は、月30ギガバイトまでデータ利用ができる「ギガホ(月6980円)」プランと、7ギガバイトまで利用ができ、通信利用量に応じて料金が変動する従量制の「ギガライト(月2980~5980円)」の2種類(いずれも定期契約ありの料金)。
ギガホの場合、2年間の契約で6980円の月額固定料金となっており、30ギガバイトまでデータが利用できる。30ギガバイトはかなりのデータ容量だが、仮に30ギガバイトを超過した場合でも毎秒1メガビットの通信速度は維持されるので、ほとんどの人にとっては、ほぼ使い放題のプランといってよいだろう。現行のプランで30ギガバイトの月額料金は8000円なので、単純計算では1割ほど安くなった計算だ。
これに対してギガライトは使った分だけ料金が徴収される従量制となっている。利用可能なデータ量は、1ギガバイト、3ギガバイト、5ギガバイト、7ギガバイトの4段階となっている。料金は、1ギガバイトまでが月額2980円、3ギガバイトまでが月額3980円、5ギガバイトまでが4980円、7ギガバイトまでが5980円である。
ドコモは新料金プランによって通信料金が4割安くなったと主張しているが、4割安くなるのは、ギガライトにおける1ギガバイト以下の部分を家族割引で使ったケースに限定されている。利用者の4割は月間1ギガバイト以下ということなので、家族で利用し、データ通信の頻度が少ない人にとっては朗報といってよいかもしれない。だがヘビーユーザーにとっては安くなったという印象は薄いだろう。
対抗するKDDIは3種類のプランを用意
ドコモに続いてKDDIも新料金プランを発表したが、KDDIのプランはデータ容量が7ギガバイトまでの低容量プラン(新auピタットプラン)、7ギガバイトの中容量プラン(auフラットプラン7プラス)、容量無制限のプラン(auデータMAXプラン)の3種類。このうち、4割安くなっているとKDDIが主張しているのは低容量プランと中容量プランである。低容量プランで1ギガバイトまでのデータ容量の場合、月額料金は2980円だが、家族が2回線以上、同時加入すれば1980円に割引され、従来プランとの比較で最大4割値下げになる。あくまで家族割引サービスへの加入が前提なので、ドコモと同様、これを4割安くなったと表現してよいのかは微妙なところだ。
一方、容量無制限のプランは月額8980円で一切の容量制限なくデータが使える(家族割などの各種割引を適用すると5980円になる)。容量無制限プランはこれまでソフトバンクが提供していたが、無制限の対象となるのはSNSや動画など特定サービスに限定されていた。ソフトバンクのプランではキャンペーンが継続して行われており、今のところすべてのデータ利用について無制限だが、形式的に一切の制限がないプランを投入したのはKDDIが初めてである。
主要3社のうちソフトバンクは今のところ4割値下げをうたった新プランは発表していないが、ドコモとKDDIが値下げを行った影響は大きい。近く、新料金プランが発表される可能性は十分にあるだろう。
【次ページ】本当に安くなったのか?
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