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- 2016/08/23 掲載
フロスト&サリバンがポケGOに見る、2020年ゲーム市場を動かす3つのビジネスドライバー
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2020年ゲーム世界市場規模予測
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ICTリサーチ部門ディレクター
マーク・アインシュタイン氏
同社がいう「モバイルゲーム」とは、PC以外の汎用的なハードウェア(タブレット、スマートフォン、スマートウォッチなど)とその上で動くソフトウェアでプレイするゲームを指す。同じく、「コンソールゲーム」とは、独自開発のハードウェアとその上で動くソフトウェアでプレイするゲームを示す。巷間、モバイルゲームに関していうと市場は飽和状態にあり、勝者と敗者が固定化する傾向が見られる。
しかし、同氏は「市場は全体的に見通しが明るい」とする。現在、世界的にヒット中の「Pokémon GO」は1日100万ドルの利益を上げているという。このような現象を起こせるゲームビジネスに、まだ大きな可能性はありそうだ。
市場を動かす「3つのビジネスドライバー」
第2のビジネスドライバーは新しいテクノロジーの活用だ。「Pokémon GO」のヒットは、まさにこれを立証した形となった。
現実世界を移動しながらモンスターを捕まえるこのゲームでは、AR(拡張現実)がユーザーにかつてない新鮮なゲーム体験を提供した。このように、新しいテクノロジーはゲーム業界にとって常に活性剤の役割を果たす。
第3のビジネスドライバーは、新しいビジネスモデルの適用だ。「Pokémon GO」は、他業種とのコラボレーションという新しいビジネスモデルを開拓したという点でも画期的だった。日本では日本マクドナルドと協業、国内の全店舗約2900店が、他のプレイヤーと戦える「ジム」、アイテムが手に入る「ポケストップ」になったのである。これによって、「Pokémon GO」の開発元は、通常のアプリ内課金に加えて、日本マクドナルドからの資金も受け取ることができる。
「モバイルゲーム業界は、ここ数年新しいビジネスモデルを模索してきました。今後、他のゲームメーカー、コンテンツホルダー、ゲームと親和性の高い事業者がこのモデルの発展形を追求していくでしょう」(アインシュタイン氏)
【次ページ】2030年ゲーム世界市場予測
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