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- 2016/05/12 掲載
アイドルもベテラン歌手もみんな「音楽ライブ」をやりたい理由
地方自治体に大チャンス到来!
CDや音楽配信はふるわなくても音楽ライブは過去数年間で急成長
同じ音楽でも、CDや音楽配信の売上げは右肩下がりの「不況」が続いている。4月8日に日本レコード協会が発表した「日本のレコード産業2016」によると、CDやDVDなど「音楽ソフト」の国内売上額は長期低落傾向が続いている。
2015年実績は2,544億円で前年から2億円増えているが、過去のピークの1998年の6,075億円と比べると58.1%減で、半分以下に落ち込んだ。10年前の2005年の4,222億円と比べても39.7%減で、約4割の減少。それは「日本ではミリオンセラー級のヒットがなかなか出なくなった」という、よく聞かれる話を裏付ける。
かつては「CDは音楽配信にとって代わられている」という見方もあったが、その有料音楽配信の国内売上額は2009年の910億円がピークで、2015年は471億円で48.2%減と、6年でほぼ半減してしまった。
2015年は「定額音楽配信サービス元年」と言われ、「AWA」「LINE MUSIC」「Apple Music」「Google PlayMusic」が続々日本でサービスを開始して大きな話題になったが、底だった2013年の417億円から54億円持ち直したにすぎない。そんな状況から、「日本の若者の間に音楽離れが起きているのではないか?」という声まで起きている。
もっとも、音楽ソフトでも数時間のコンサートの映像を収録したようなブルーレイディスクの売れ行きは伸びていて、「ライブなら見る。決して音楽離れが起きているのではない」という意見もある。それを裏付けるかのようなデータが示されているのが、ぴあ総研が毎年調査して11月に発表している「ライブ・エンタテインメント白書」である。
この白書では音楽ライブも、演劇の公演やお笑いライブのようなステージも合わせて調査しているが、国内の音楽コンサートの興行収入をもとにした市場規模に限って言えば、過去10年間、おおむね右肩上がりの成長を続けている。
2014年の市場規模は2,721億円で、2004年の1,365億円から10年で約2倍。音楽ソフトの売上額(2,542億円)を初めて追い抜いた。とりわけ東日本大震災の翌年でチャリティーライブが盛んだった2012年以後の伸びが顕著で、1,634億円だった2011年から3年間で66.5%も伸びている。
調査対象の音楽コンサートにはクラシックも演歌も国内外の民謡(民族音楽)も含まれているが、全体の8割近くはいわゆる「J-POP」と、海外のポップ・アーチストの来日公演。夏に盛んな「野外フェス」もそれに含まれる。
J-POPにしても、歌って踊れる10代のアイドルグループの公演もあれば、デビューから40年以上たつような60代のベテランがじっくり聴かせるコンサートもある。
1966年のビートルズ来日に触発された60年代の「グループサウンズ」ブームから半世紀が経過して、日本のポピュラー音楽はそれだけ、パフォーマー(演者)もオーディエンス(聴衆)も年齢層が厚くなり、生のライブは大きな市場に成長した。
【次ページ】アイドルも中堅もベテランもみんなライブをやりたい理由
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