- 2024/04/27 掲載
実は「ラテン語だらけ」のディズニー、超人気「あのアトラクション」に潜む銘文とは?
前編はこちら(この記事は後編です)
ディズニーとラテン語の「意外」な関係
ラテン語を学べば現代社会で目にする難しそうな言葉もそこまで難しくないことが分かり、新しく目にする用語に対する苦手意識もなくなります。たとえば、いつどんな場所でもつながれるネットワークを「ユビキタスネットワーク(ubiquitous network)」と呼びますが、ここでubiquitousという英単語はなじみがないと思います。しかし、その語源がラテン語で「どこでも」という、ごく簡単な意味を表すubiqueだと知れば、一見難しそうな新しい用語も身近に感じられると思います。
このような利点が、ラテン語学習にあるのです。
実は、日本を代表するテーマパークである東京ディズニーリゾートにも、ラテン語に触れられる場所が数々あります。実際にパークに行った際は現地で確認してみてください。
特に紹介したいのが、東京ディズニーシーのアメリカンウォーターフロントにあるアトラクション「タワー・オブ・テラー」の外壁です。このアトラクションは、ハリソン・ハイタワー三世が経営していた旧ホテルを使っているというストーリーになっています。
外壁にはハイタワー三世の紋章と思われるもの(開いた貝に地球が重なっており、その地球は剣に突き刺されている)の下にMUNDUS MEA OSTREA EST「世界は私のostreaである」と、ラテン語で書かれています。
これはディズニーに詳しい人には知られているもので、テレビ番組でも「外壁にラテン語で『世界は私の牡蠣である』と書かれている」と紹介されていました。
アトラクションになぜラテン語が潜んでいるのか
入り口にハリソン・ハイタワー三世を描いた巨大なステンドグラスがあり、その縁にTHE WORLD'S MYNE OYSTER, WHICH I WITH SWORD WILL OPEN「世界は私のoysterであり、それを私は剣で開けるだろう」と英語で書かれてあるのが見えます。
前半部分が、先ほどのラテン語の内容と少し共通していそうなのが分かります。ということは、この英文が分かれば外壁に書かれたラテン語がより深く理解できそうです。
英文学に詳しい方ならピンときたかもしれませんが、ステンドグラスに書かれた英文はシェイクスピアの『ウィンザーの陽気な女房たち』に出てくるものです。 【次ページ】シェイクスピアとのつながりとは
関連コンテンツ
PR
PR
PR