- 2014/12/12 掲載
「スマホ対応」と「コンテンツ・マーケティング」、アウンが2015年のSEO予測
スマートフォンでサイトを閲覧した際、ユーザー視点で最適ではないサイトに対して、グーグルは検索結果上の表現に手を加えている。また、スマートデバイス(スマートフォンやタブレットなど)や、ウェアラブル端末が出てきており、今後もさまざまなデバイスに対する施策を今後も進めていくのではないかと予測した。
Author Rank(オーサーランク)の終了
キーワードを検索した際、コンテンツの権威を示す、グーグルのアルゴリズムの一つだったが、2014年夏に廃止が発表された。
ハミングバード
グーグルのアルゴリズムの一つで、キーワード単体ではなく文章構成で評価されることを示している。たとえば、「りんごを買う」という検索キーワードで、従来は「りんご」「買う」を含むサイトが優先して表示されていた。しかし、ハミングバード導入以降は「りんごを買う」という文章全体が考慮され、検索結果に反映されるようになった。
SNSに対する評価
Facebookの「いいね」の数やTwitterのフォロワー数などは、検索順位に影響を与えることはないとグーグルは正式に発表した。
SSL認証(https)
データを暗号化して通信することで、セキュリティ面の向上が期待できる。グーグルは、SSL認証をランキングシグナルに利用すると明言している。今のところ検索クエリ1%未満の影響と軽微なものにとどまっているという。
ここ2、3年で、グーグルは不正なサイト(SEO目的のために作られたサイトや、そのサイトからリンクを受けているサイト)に対して大きく規制を加えてきた。
この動きは2011年秋頃から本格化し、2012年、2013年と大きくアルゴリズムのアップデートが行われてきた。規制の内容としては、前述した不正なサイトに対し警告メールを送る(警告に従わない場合は順位を下げる等のペナルティを課す「手動対応」)という直接的なものや、品質の低いリンクを貼っているサイトの順位を下げる「ペンギンアップデート」、質の低いコンテンツがある場合順位を下げる「パンダアップデート」などが挙げられる。
以下は、2014年各月の動向について図解したもの。
2015年の予測は以下の通り。
スマートフォンへのSEO施策
スマートフォンに対しては、さらに施策が進むという。現在、世界中でスマートフォンのシェアは日々拡大を続けている。グーグルはこの傾向を考慮し、今後も“モバイル”つまりスマートフォンに対し何らかの施策をするのではないかと予測できるという。
たとえば、サイトがスマートフォンに対応しているか確認できる「モバイルフレンドリー」というグーグルが提供しているサービスを、検索順位を決定する要素としてグーグルは実験的に施策を行っている現状も踏まえ、今後スマートフォンに対する施策が、より増加する傾向にあると予測している。
また、実際にグーグルは、以下のものに対して規制を加えると明言している。
・スマートフォンサイトへの適正なリダイレクト方式に対応していない
・スマートフォン向けサイトへの最適化をしていない
人々がスマートフォンでインターネットを簡単に利用できる昨今、PCとスマートフォンの差別化が進んでいくのではないかと考えられるため、スマートフォンに向けの施策を行うことが必要不可欠だという。
コンテンツの重要性
パンダアップデートに代表されるようにグーグルの方針として他者のコンテンツをコピーし、あたかも自分のコンテンツとして成り立たせているサイトやページ、オリジナリティに欠ける低品質なサイトやページへの対策を一層強化している。
また、業界的にはコンテンツ・マーケティング元年ともいわれ、グーグルもコンテンツの重要性を説いてきた1年となったが、この点については、"コンテンツ・マーケティング"という言葉が過剰に捉えられ、あたかもグーグルの評価基準が変わった(リンクからコンテンツへ)ように受け止め、SEOのためだけのコンテンツ作成などを取り組まれる動きも一部見受けられたが、「グーグルの本質は変わっていない」と指摘。決してSEOのためだけではなく、ユーザー視点で価値があるコンテンツ、オリジナリティがあるコンテンツの充実を心がけていくことで、本質的なサイト、コンテンツ価値の向上に繋がるとした。
2015年に向けて
2015年もこれまで同様、グーグルは引き続き、ユーザーの検索体験を円滑にする施策を進めていくことは間違いないという。2011年からの大きな動き(手動対応、ペンギンアップデート、パンダアップデートなど)が比較的知れ渡った2014年。2015年は引き続き、ペンギンアップデート、パンダアップデート、モバイル施策がありつつ、新しい指標となるアルゴリズムの模索段階に入るとした。
一方で、グーグルが考える検索サービスと、各企業のSEO担当者が考えるSEOは、合致しないことが多くあるという(例:施策の即効性、決裁者への理解など)。
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