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- 2014/10/31 掲載
日産自動車の次世代自動車戦略、コネクテッド・自動運転・ビッグデータ活用の最新動向
コネクテッドは、EVとゼロエミッションを加速させるサポーター役
もともと電気自動車(EV)とコネクテッド(インターネットやBluetoothなどへの接続技術)には親和性がある。日産初のEVであるLEAF(リーフ)では、さまざまな車両情報がデータセンターに吸い上げられており、これらのデータを利用し、カーシェアリングや保険会社などがサービスを提供中だ。また日産内でもR&Dや品質改善のために、そのデータを活用している。
一方、EVの特性を活かし、「HEMS」(Home Energy Management System:家庭用エネルギー管理システム)やスマートチャージの管理にもコネクテッド・データは活用されている。「つまりEVの普及には、コネクテッドが大きなサポーターの役目を果たしている」(山本氏)と強調する。
EVは、走行中はクルマとして機能するが、停車中には他の利用価値がある点も強みだ。たとえば、リーフは24KWのバッテリを搭載しており、一般家庭に約2日間ぶんの電気を供給できる。これにより「LEAF to Home」「LEAF to Apartment」「LEAF to Building」「LEAF to Community」というように、さまざまなシーンでのソリューションが考えられる。一般家庭ならば安い夜間にEVを充電して昼間に活用したり、緊急事態で停電したときに電力を補給するといった使い方も可能だ。
山本氏は「リーフは2010年の発売以来、すでにグローバルで14万2000台ほど販売しており、2020年までにEVの時代がやってくると予想している。リーフによって、CO2排出量はトータルで1億8000㎏まで削減できた。EVは、化石燃料、バイオマス、再生可能エネルギーなど多様性のあるマルチプルなエネルギーソースから動かせることが大きなメリットだ。燃料車とともにEVで将来のゼロエミッション戦略を考えていくことが重要だ」と説明した。
自動運転の価値は安全性や利便性、快適性にあり
「交通事故が起きたり、工事中の場所に近づいたら、それを事前に察知して減速することも可能だ。自動運転でドライバーに余裕が生まれ、車内でのインフォテイメントを楽しむという新しい価値も提供できる。その際にもコネクテッドが有効になる」(山本氏)
また「V2V」(Vehicle to Vehicle)や「V2I」(Vehicle to Infrastructure)の通信においても、交差点での出会い頭の衝突を防いだり、赤信号に引っかからない効率的な走りを実現するなど、非常に有効なツールになりえる。「最終的には自動運転の経験知を集めて、運転プログラムの改善に役立てられるようになるだろう」(山本氏)。
山本氏は、日産の自動運転技術の進捗例として、本社から追浜工場までリーフで自動走行する動画を紹介した。
【次ページ】自動運転の価値は安全性や利便性、快適性にあり
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