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- 2014/08/06 掲載
EUとの国際連携も模索、スマートプラチナ社会は超高齢化の課題を解決できるか(前編)
人類初の現実的なグローバル空間の活用が未来を決める
世界ICTサミット2014に登壇した総務省の阪本泰男氏は「ICTによる地球的課題解決への挑戦」と題した基調講演を行った。
世界の人口は2011年には70億人に達し、2050年には93億人になると予測されている。阪本氏は「人口増加は、温暖化、医療、エネルギー・鉱物資源、水・食糧など、地球的な規模で課題を突き付けているが、これらの課題は日本1カ国では解決できず、世界的な連携が求められる」と述べた。
人口増加の一方で、2000年ごろからICTの著しい進展により、インターネットや携帯電話を利用する人が増え始めた。2012年現在、携帯電話ユーザーは62億人もいるが、特に新興国の伸びが著しく、ユニークな利用法も登場している。
「ケニアでは銀行口座を持たないモバイル送金ユーザーが2300万人もいる。ナイジェリアは1000万人の農民に携帯電話を配布し、天候・肥料・市場価格などの情報を流通させる計画だ。シェラレオネでは感染症予防情報を携帯に送信している」(阪本氏)
日本では2004年ごろから、ユビキタス・ネット社会を提唱してきた。実際に2025年には50億人がインターネットに接続すると予測され、人類初の現実的なグローバル空間が出現する。国境を越えた大きな情報の流れが現れているのだ。
「距離と時間を超越するICTのポテンシャルを利用すれば、かなりの問題を解決できるだろう。グローバル空間の活用が我々の行く末を決める。各国間で情報を自由に流通させることが極めて重要だ」(阪本氏)
病院を相互に結ぶネットワークデータを集約し、利活用を進める
モデレーターを務めた総務省の吉田靖氏は「超高齢化社会の到来は日本だけではない。欧州・アジア諸国も続いて超高齢化社会に突入していくため、同じ課題をともに解決していく必要がある。こうした課題を取り組む各機関の識者を招き、国際連携のヒントを探ることが本セッションの目的だ」と述べた。
吉田氏は、日本国内の取り組みについても触れた。医療分野はデータ利活用に疎いと思われていたが、いろいろな可能性があるという。
【次ページ】オリンピックも大事だが、高齢化社会のロードマップも重要
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