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- 2014/06/02 掲載
アマゾン ジャパン 地域支援課の取り組みとは? 顧客満足追求から中小企業が学ぶもの
会員制勉強会「クラウドコラボレーション」レポート
沖縄のものを全国に広めたい、その思いで飛び込んだECの世界
中小企業の経営者を対象にしたもので、トーマツイノベーションやトーマツグループのビジネスで出合った革新的な企業から講演者を招き、成功の原動力となった理念や取り組みを語ってもらう。1社あたり月額4万円(税抜)で提供され、同社が保有する全国7,000社もの事例から、選りすぐりの経営ノウハウを毎週紹介していくという。
2014年5月14日に開催されたセミナーでは、アマゾン ジャパン セラーサービス事業本部 パートナー営業部 地域支援課 課長である根路銘(ねろめ) 一亮氏が登壇し、アマゾンの成長の歴史とその根底にある想いについて語った。
沖縄出身の根路銘氏は1995年に上京。沖縄と東京の文化の違いを実感し、独自の魅力を持つ沖縄の特産品を広く知ってもらうためにインターネット通販が使えるのではないかと考えたのが、Eコマース業界に興味を持ったきっかけとのこと。以来、学生時代から自身のサイトを立ち上げ、卒業後は大手通販サイトで力を発揮してきた。
その根路銘氏が現在所属する地域支援課は、日本各地の特産品をインターネットを通じて広く知ってもらいたいと、根路銘氏が働きかけて立ち上げた部署。20年前から胸に抱き続けてきた「沖縄のものを全国の人に知ってもらい、買ってもらう」という思いをさらに広げたものだ。これまで広く知られてこなかった地域の特産品を発掘すべく、国内各地に足を運んでは農業、漁業に携わる方々を訪ねているという。
顧客を満足させられない地域には進出しない
しかし意外なのは、世界中に進出する他のIT企業とは違い、アマゾンが世界13カ国にしか進出していないという事実だ。根路銘氏はその理由を参加者にこう説明した。
「アマゾンは進出する国を厳しく選んでいます。特にしっかり見ているのは、物流インフラの整備が進んでいるかどうか。物流インフラが脆弱では、お客様に満足していただけないからです」
「地球上でもっともお客様を大切にする企業であること」
これがアマゾンが掲げる企業理念だ。ビジネスの拡大を急ぐのではなく、競合との差別化に力を注ぐのでもなく、ひたすら顧客にこだわること。それを貫くためには、通販の品質を支える物流インフラが整っていない地域には進出できないのだという。
【次ページ】ベゾスの「紙ナプキンダイアグラム」
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