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- 2021/09/15 掲載
情シスアンケート、コロナ禍で予算は減った?モチベーションは?
情シス担当者の直近1年は?コロナ禍でどう変わったのか
PC・ネットワークの管理・活用を考える会(以下、PCNW)は、日頃から社内のシステム管理に悩みを抱えている情報システム管理者を対象に、情報収集や意見交換の場を提供している。幅広い業種のユーザー企業、SIerなどに所属する情シス担当者が運営に携わり、情シス目線で勉強会やイベントが開催されている。2020年度も6回の勉強会を開催した。前年度の集大成として2021年7月にオンライン開催された「大会」では、同会で座長を務める4名が進行を担当し、大会申込時のアンケートや2020年度勉強会の参加者からの声などを基に、情シス担当者の直近1年の状況を振り返った。
業務に対するモチベーションは約7割が「変化なし」と回答した一方で、情報システムに対する予算については約6割が変更なし、約3割弱が増、約2割弱が減であった。また約6割が「新型コロナが予算に影響した」と回答している。
また、端末管理、セキュリティ対策を主軸に開催する「クライアント管理勉強会」東京座長の下原氏は「総務や人事などのバックオフィス部門など、業務内容によっては結局出社を余儀なくされた人もいる。よく取りざたされた脱ハンコだけではなく、紙媒体で運用されている証憑を集めるために出社したという話も聞いた」と語り、自身もまた、押印のための出社があったことを明かした。
コロナ禍で「組織内の立場が好転した」という変化も
次に、大会申込者に聞いた「直近1年間でモチベーションが上がった理由」について発表した。また、“自分の知識が求められる場面が増えたので、モチベーションが上がった”という声については、「ぜひ、モチベーションを高く持ったまま、業務に取り組んでほしい」とエールを送った。
続いて、参加者から寄せられた“情シスの必要性を訴え続けた結果、やっとポジションができて正式にアサインされた”という変化にも注目が集まった。「以前から、現場の情シスがデジタルツール・環境整備を提案しても経営層にはなかなか届かないという意見が多かった。どういった流れで説得できたのか興味深い」と下原氏。
大石氏も「環境の整備はもちろん大事だが、ツールの使い方や利用目的、内容などを理解してもらうことも重要だ」と語った。
座長4人は「従来の情シスの役割だけではなく、他の部署の人を巻き込みつつツールを活用して社内を活性化できる流れを創り出すことも必要だ」という結論に至った。
一方、「直近1年間でモチベーションが下がった理由」のアンケート結果では、情シスとしての業務が繁忙になり、一方でリモートワーク特有の孤独感や不安なども多くの人が感じていることがわかった。
【次ページ】セキュリティ教育を、ルールの押しつけと捉えられないためには
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