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- 2020/11/30 掲載
ギグ・エコノミーとは何か?メリット・デメリット、関連サービスをまとめて整理
ギグ・エコノミーとは
ギグ・エコノミーとは、インターネットやスマホアプリ等を通じて、企業に雇用されることなく、プロジェクト単位で単発の仕事を請け負う働き方、およびこれらによって成り立つ経済の仕組みのことを指す。ギグ・エコノミーの由来である「ギグ(gig」)は、ライブハウス等で演奏者がゲストとして一度限りのセッションを行うことを意味する。ギグ・エコノミーに従事する労働者のことはギグ・ワーカーと呼ぶ。ギグ・エコノミーとシェアリングエコノミーとの違い
ギグ・エコノミーと似た用語として、シェアリングエコノミーがある。シェアリング・エコノミーはモノやサービス、場所などの遊休資産を複数人でシェアして活用する経済圏のことを指す。ギグ・エコノミーもシェアリングエコノミーもインターネットの発達によって新たに誕生した概念であり、企業にとっては「ギグ・エコノミーは『ヒト』のシェアである」とも言えるため、混同されることもある。ただし、ギグ・エコノミーがインターネットを活用して「ヒト」を共有するのに対して、シェアリングエコノミーはインターネットを活用して「モノ」「ヒト」「場所」などより広い範囲のものを共有するという点で異なる。
ギグ・エコノミーとクラウドソーシングの違い
もう1つ、ギグ・エコノミーと似た用語としてクラウドソーシングが挙げられる。クラウドソーシングとは、インターネット上で不特定多数の人材(クラウドワーカー)に対して業務内容や報酬等を提示した上で仕事を発注する手法のことで、企業によるアウトソーシング手段の1つだ。一方で、ギグ・エコノミーは、どちらかと言うと、労働者側の働き方やこれらによって成り立つ経済の仕組みという文脈で語られることが多い。主体が企業であるか労働者であるかという点で、その言葉の位置付けが異なると言える。
ギグ・エコノミーが拡大している背景
ここ数年、ギグ・エコノミーが拡大している背景として、以下の2つの要因が挙げられる。◆働き方の多様化
1つ目の要因は、働き方の多様化である。2019年4月に働き方改革関連法が施行されてから、副業・兼業解禁の流れが活発化する中で、社会全体でフレキシブルな働き方を認めようとする機運が高まりつつある。その結果、副業・兼業に取り組む人が増加し、それがギグ・エコノミーの拡大につながっている。また、新型コロナウィルス感染拡大の影響で、リモートワークが一般化してオフィスの必要性が薄れたこともギグ・エコノミーの普及に対して追い風となっているという側面もある。
◆労働力不足の解消
2つ目の要因は、労働力不足の解消である。少子高齢化に伴う人口減少社会の到来によって、多くの企業が労働力不足という中長期的な課題に直面している。上記の課題を解決するための手段の1つとして、ギグ・エコノミーの発想を用いて、外部人材の積極的な活用に取り組む企業が増加している。
【次ページ】ギグ・エコノミーのメリット・デメリット、関連する代表的なサービス・アプリ
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