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- 2020/09/25 掲載
今ここが分岐点だ、国内製造業はコロナ不況で再起不能になってしまうのか?
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製造業PMIはコロナ前の水準に戻るも……
景気の動向を示す指数のひとつに、「購買担当者景気指数(PMI)」がある。世界各地の国や地域で調査・発表されている指数で、国内総生産(GDP)より発表時期が早く速報性も高いことから、国や地域の現在の景気動向を知る上で非常に重要な指数だ。PMIの数値が50を下回れば景況感が悪く、上回れば景況感が良いと判断される。それでは、コロナ禍に見舞われる日本の製造業のPMIはどうかといえば、2020年9月23日に発表された直近の製造業PMIは、47.3であった。指標の上では、まだまだ製造業の景況感は悪いと判断されるが、新型コロナウイルスの感染拡大が本格化する前の2020年1月が48.4、緊急事態宣言が解除された2020年6月が38.4だったのだ。このことを考えると、日本の製造業は新型コロナウイルス前の状況にまで持ち直してきていると見ることができる。
ちなみに、今回のコロナショックが起こる前に、近年で最も日本の製造業PMIが落ち込んだのが、東日本大震災の発生直後に記録した46.4だ。いかに、新型コロナウイルスによる影響が深刻だったか、製造業PMIの数字からも見て取れる。
日本と世界の製造業PMIを比較してみると
コロナ前同様に回復しているのは確かだが、そもそも製造業PMIが50を割り込んでいるということは、景況感は悪いと判断されるということだ。ここで、日本の製造業PMIの数値を欧米と比較してみよう。アメリカの製造業PMIは、2020年1月時点で52.4だったが、5月には36.1にまで悪化。しかし、9月23日時点では53.3にまで上昇している。イギリスは、5月に32.6まで製造業PMIが悪化したが、9月には54.3に回復。ユーロ圏では、4月に33.6まで落ち込んだものの、9月には53.7まで回復した。
各国の製造業PMIの推移 | ||
国名 | 2020年における最低値 | 9月23日発表の値 |
アメリカ | 36.1 | 53.3 |
イギリス | 32.6 | 54.3 |
ユーロ圏 | 33.6 | 53.7 |
日本 | 38.4 | 47.3 |
ほかの先進国と比べると、日本の製造業の回復は大きく遅れていることがわかる。日本の製造業の回復が遅れている理由を、UBS証券の担当者は「自動車の輸出や生産が弱かったことが大きいのではないか」と分析する。
【次ページ】愛知の自動車メーカーが語った今後の見通しと、今伸びている製造業の強み
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