- 2016/01/06 掲載
日産自動車、車両のテレマティクスシステムに「Microsoft Azure」を採用
EVでは、所有者とその周辺環境とのコネクティビティが重視される。たとえば、地図、距離予測、充電ステーション、充電ステータスなどのサービスは、このコネクティビティに左右される。今回、「Azure」の提供するグローバルクラウドプラットフォームによって、日産は幅広い顧客基盤にも対応するグローバルでのサービス提供が可能になるという。
日産のテレマティクスシステムは、「Azure」と連動することで、車両へのリモート接続が可能になるという。「日産リーフ」のドライバーは、車両に乗車しなくても、一連の機能を使用することができる。たとえば、インターネット対応の携帯電話を使って車両のエアコンの電源を入れたり、クルマがパワーダウンした時でも遠隔操作で充電を行うことができる。また、充電を自動的に開始するタイマー機能もダッシュボードに搭載されている。
日産とマイクロソフトは、データの機密性や技術基準に対する各国の規制の厳格化に応じて、世界各地の規制基準に適合するための投資を実施。日産は、高い安全性と規格適合性を評価し、「Azure」を選択したという。マイクロソフトは、クラウドのプライバシー保護に関する世界基準であるISO27018を採用し、大手では最初のクラウドプロバイダーとなっている。
日産のグローバルコーポレートIS/ITの最高情報責任者である行徳セルソ氏は、「日産は、コネクトテクノロジーを使ってお客さまに安全・安心を提供するプラットフォームとして『Microsoft Azure』を選びました。これは未来の新モビリティを実現する革新への大胆な第一歩です」とコメントしている。
また、マイクロソフトのビジネス ディベロップメント担当エグゼクティブ バイス プレジデントのペギー ジョンソン氏は「今回の日産との提携は、自動車メーカーがマイクロソフトのインテリジェントクラウドプラットフォームを活用することで、どんなことを実現可能にするかを示しました。さらに、私たちの連携は、クラウドと常時つながることがお客さまのドライビング経験にもたらすあらゆる可能性をもお見せすることになります」との声明を発表している。
なお、最大手のトヨタ自動車は、新テレマティクスサービス「TransLog」を日本国内で1月20日より開始すると発表している。また、車載器から得られる膨大なデータを処理する自前のデータ処理基盤「トヨタ・ビッグデータ・センター(TBDC)」を開設するとしている。
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