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  • 2015/12/04 掲載

ソニー銀行のITコスト構造改革に見る、金融機関のクラウド活用法

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ソニー銀行がクラウドを活用している事例は、2014年夏に開催された「AWS Summit Tokyo 2014」で発表され、金融機関によるクラウド活用例として話題になりました。その後、ソニー銀行はさらにクラウド活用を進めるとともに、その詳細について2015年3月に行われた一般法人日本クラウドセキュリティアライアンス主催のイベント「金融向けクラウドの最新動向」で紹介されました。 そしてこの事例は先月、公益社団法人企業情報化協会が選出した平成27年度(第33回)IT賞「ITマネジメント賞」にも選出され、あらためて優秀さが示されました。その内容をダイジェストで紹介しましょう。

ソニー銀行のクラウド活用によるITコスト構造改革

 ソニー銀行 システム企画部 マネージャー 基盤統括担当 大久保光伸氏(肩書きは当時)。

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 ソニー銀行ではアウトソースや運用サービスなどを積極的に活用し、クラウドについても早い時期から積極的に検討を進めてきました。

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 インフラにおけるITコスト構造改革の手段として、1つはインフラ標準化の推進。2011年頃から共通設計書の作成といったものを進めて、そして昨年Chefを利用した構築自動化など実績を積んできました。

 そして2番目はOSSの推進、特にLinuxの推進を進めています。昨年にはAWSの活用も進めてきました。来年度にはプライベートクラウドも統合管理できるAWSと互換性のあるものを見極めて進めていきたいと思っています。

 3つ目は、ネットワーク基盤の最適化で、キャリア閉域網の活用やセグメントの見直しなどを進め、最終的にはハイブリッドSDNへと進めています。

Chefによるインフラの自動化

 インフラ標準化の推進ですが、Chefによるインフラの構築、自動化などを行っています。

 Chef採用の目的の1つに、パブリッククラウドのリスク、つまりサービスの解約通知や内部不正などのリスクを緩和するというものがあり、Chefはその技術要素として重要な位置づけになっています。

 これまで、サーバ機器などは工場で初期設定を行った上で納品後に詳細設計を行い、環境定義書などの手順書を用いて行っていました。Chefではそうした作業が10分程度で完了します。革新的だと思います。

 ServerSpecで単体テスト工程なども自動化するといったことにも取り組んでいます。

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【次ページ】 OSS活用の目的はイノベーションの加速
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