- 2014/06/13 掲載
京大 新熊亮一 准教授らが開発する「関係性技術」をデジタルマーケティングで応用
ノード間の距離やノードの類似度などといった指標を用いて、「ある人が、友人の好きなモノを気に入るかどうか」や「あるモノに関心を持つ人の数が、将来増加するか」といった個々のノードが持つ関係性の時間的変化を予測することが可能になる。
これらの関係性は、人やモノなどをノードとする「関係性グラフ」として目に見える形で抽出することも可能という。
関係性技術の「様々なデータを統合し、未来を予測する技術」としての独自性に着目したスパイスボックスは、新熊准教授らが主宰する産業化推進フォーラム「モバイルソーシャライズシステムフォーラム」に参加し、関係性技術の応用を検討してきたという。
関係性技術の持つ独自性のみならず、新熊氏らによる実際の企業データを用いたシミュレーションにおいて、従来のネットワーク分析手法と比べ精度が最大2.5倍向上するなど良好なパフォーマンスを発揮していることから、今回、将来的な応用を目指し実証実験に取り組む。
スパイスボックスでは、関係性技術の特性である"未来予測"性能を検証するため、2015年末までにデジタルマーケティング分野において3つの実証実験事例の創出を予定している。
将来的には、未来予測技術としての利活用により、ECビジネスにおける販売促進・運用型広告の出稿最適化・ブランド価値の未来予測に基づくブランドマネジメントの高度化などといった価値をクライアント企業に提供することを目指す。
具体的応用例として「DMPを活用したコンテンツマッチングへの適用」や「DSP/DMPでのオーディエンス拡張ロジックへの応用」、「商品・ブランド価値の未来予測システムの構築」などを想定しているという。
未来予測については、米アマゾンも「予測出荷」の特許取得するなど、ビッグデータ活用の一つとして注目が集まっている。
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