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- 2017/06/07 掲載
タキシードのプロが作る抱っこひも「スリング」に注文が殺到するワケ
運命的なスリングとの出会い
大阪・谷町に本社を構える「NFL」は、読売日本交響楽団をはじめ多くの楽団の衣装を担当するなどフォーマル業界では名の知れた存在で、メンズフォーマルウエアのメーカーとしてさまざまな事業を展開し、売り上げを伸ばしている。多様な事業を展開する同社だが、その一つが「お直し工房 谷町ヌーボ」だ。ボタン一個の取り付けから洋服の直しやリフォーム、仕立てまで幅広いオーダーにこたえるのが強みだ。
縫製のプロが手作業で縫い上げていくことから、丁寧な仕上がりが口コミで広がり、わずか2年で事業を黒字化。稼働率は常に100%を上回っているという。
川辺社長はさらなる事業の拡大を視野に入れ、異業種への参入を模索。そんな折、地元で開発された赤ちゃん用の抱っこひも「アルマスリング」と出会ったという。
実はスリング自体の歴史は古く、多くの国や民族で愛用されてきた。文明が発達する前から赤ちゃんを安全に運び、作業を行うために使われてきたことから、より自然に近い形で抱っこできるように工夫がされている。
アルマスリングは2個の金属製リングと一枚の布という至ってシンプルな形だが、赤ちゃんを抱くときにはカンガルーの育児袋のような形になり、母親のぬくもりが伝わるという構造。母子ともに体への負担が少なく、長時間の使用にも耐えられる。
現代社会にマッチするように改良されたアルマスリングは、赤ちゃんがリラックスするとともに、両手が空き、家事や食事、そして仕事中でもラクに抱っこできるため、発売以来、人気アイテムとなっている。
アルマスリングは、当初はNFLではないメーカーが制作していたという。シンプルがゆえに、高い縫製技術が求められることから、制作に手間と時間がかかるため、常に品切れ状態が続いていた。この窮地を救うべく「応援したい」と名乗り出たのがNFLだったのだ。
「私は60年以上、この地で繊維業に携わってきた会社の3代目です。ナニワ商人の伝統は助け合うこと。そして逆張りの精神。みんなの目が海外縫製の安価な製品に向いているなら私は安全安心のメイドインジャパンにこだわります」(川辺社長)
【次ページ】生産能力は約10倍、それでも即完売
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