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- 2017/02/14 掲載
「ハリウッド」は脱「メイ牛山」ブランディングできるのか
「ハリウッド=メイ牛山」からの脱却
「化粧だけでは美しくなれない」と、早い時期から健康食品の開発にも力を入れた。ハリウッド美容専門学校(現在のハリウッドビューティ専門学校)でも長く指導者として活躍し、90歳を超えても現役の美容家だった。2007年に逝去したものの、今でも牛山氏は「メイ牛山さんはすごい方でした」と称賛の声をかけられるという。
そのため、「ハリウッド=メイ牛山」という方程式が成り立ってしまうのだが、牛山氏はリブランディングに当たって、これを1回否定してみることにした。メイ牛山氏に寄りかかることなく訴求可能な新しいハリウッドの姿を模索するためである。
ハリウッドのマーケティング戦略
牛山氏は、同社に残っている写真資料を紐解いた。その中の1枚が記事冒頭のものである。真ん中に写っているのがメイ牛山氏で、並んでいるのは当時の社員だ。写真資料にはこのように常にたくさんの女性が写っている。そこで牛山氏は、ハリウッドの女性比率は昔から高く、女性が活躍していたということに気がついた。また、大正14年(1925年)にスタートした美容専門学校は、数多くの女性美容人材を輩出している。
「ハリウッドは化粧品メーカーですが、ただ化粧品を提供するだけではなく、女性が楽しく美しく生きられる社会をめざして何ができるか、それを考え提供していくのがいいのではないかと考え始めました。女性が一個人としてどのように生きていくのが幸せにつながるのか、そこまで突っ込んでビジネス化するのがハリウッドなのではないか、と思い至ったのです」(牛山氏)
そこで完成したのが図のマーケティング戦略だ。
【次ページ】ハリウッドのマーケティング戦略図
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