- 会員限定
- 2015/10/15 掲載
世界の共通言語は英語ではなく統計 ソフトバンク社内研修で行われる統計講座の秘密
連載:ソフトバンク人材開発の秘密 vol.7
<連載一覧>
意思決定のスピードや業務効率、生産性の向上に役立つビジネス統計
──まず、ご自身の所属や業務について教えてください。富田氏:私は人事部に所属し、主に管理職研修や英語研修、ICI制度※注1などについて担当しています。
※注1: ソフトバンクユニバーシティ認定講師制度のこと。スキルを持つ社員を講師として認定し、その実務経験を活かすことで、社内研修の機会を提供するもの。
──髙橋さんは今、業務にも統計を活用されているのですか?
髙橋氏:はい。私の属する業務改革部門では、業務改革の現状を把握するために、データを分析してターゲットを決めてから改革を進めています。エンドユーザーに対する業務では、データとして数値化している部署も多くあります。ただし間接部門については、まだ見える化が遅れているところもあり、これから改革していく方向ですね。
──ご自身は統計学をどのように学ばれたのでしょうか? やはり、大学の専門が統計学だったのですか?
髙橋氏:いえ、私は大学で統計を専攻したわけではありません。社会人になって独習しました。以前はソフトバンクのカスタマーサービス部門におり、顧客満足度を向上させる活動をしていた頃に、外部コンサルタントと話をする機会があり、統計分析の凄さに触れました。彼は、ほんの数十分でアンケート結果を分析していました。それを見て非常に驚き、いろいろな書籍を買い漁って勉強を始めたのがキッカケでした。私がICIで講師を務めようと思ったのも、自分が統計と出会った感動を皆さんにも知ってほしかったからです。
──ビジネス現場において、統計の重要性はどのように変化しているのでしょうか?
髙橋氏:競合優位性があるときは、どんな企業も勢いに乗ってビジネスを展開していたと思います。しかし、今のように市場が成熟期を迎え、ハッキリとした競合優位性が保てない状況では、いかにデータを分析して、新たな市場開拓や既存顧客の掘り起こしに役立てられるかという点が大切になります。
また、ユーザーも変化しています。3年前のデータを使って分析しても、現状とマッチしてないのです。かなり速いスピードでデータをそろえ、いかに分析していくか、という点が非常に重要になっています。
ソフトバンクが統計力の研修をする理由とは
──社員研修で統計の講座を開かれている理由を教えてください。髙橋氏:意思決定のスピードは、確実に統計を使った方が迅速になります。そういう意味で、業務効率や生産性を高めることに貢献できます。「共通言語」という意味では、英語以上に世界に通じる言葉だと思います。
──統計スキルを身につけるコツのようなものはありますか?
髙橋氏:毎回の講義で強調していることは、「学んだことを持ち帰って、まず使ってほしい」ということです。アウトプットを出すことで、自分の業務に当てはめたときに、何か腑に落ちない、分からないという新たな疑問が出てきます。そこで自分で疑問点を調べたり、質問しないと、なかなか身につかないと思います。とにかく実践が大切ですね。
【次ページ】 実現場に近いデータを研修に取り入れることで、自身の業務に直結
関連コンテンツ
関連コンテンツ
PR
PR
PR
今すぐビジネス+IT会員にご登録ください。
すべて無料!今日から使える、仕事に役立つ情報満載!
-
ここでしか見られない
2万本超のオリジナル記事・動画・資料が見放題!
-
完全無料
登録料・月額料なし、完全無料で使い放題!
-
トレンドを聞いて学ぶ
年間1000本超の厳選セミナーに参加し放題!
-
興味関心のみ厳選
トピック(タグ)をフォローして自動収集!
投稿したコメントを
削除しますか?
あなたの投稿コメント編集
通報
報告が完了しました
必要な会員情報が不足しています。
必要な会員情報をすべてご登録いただくまでは、以下のサービスがご利用いただけません。
-
記事閲覧数の制限なし
-
[お気に入り]ボタンでの記事取り置き
-
タグフォロー
-
おすすめコンテンツの表示
詳細情報を入力して
会員限定機能を使いこなしましょう!
「」さんのブロックを解除しますか?
ブロックを解除するとお互いにフォローすることができるようになります。
ブロック
さんはあなたをフォローしたりあなたのコメントにいいねできなくなります。また、さんからの通知は表示されなくなります。
さんをブロックしますか?
ブロック
ブロックが完了しました
ブロック解除
ブロック解除が完了しました