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  • 2015/05/15 掲載

製パン業界の巨人ヤマザキパン、逆境下での増収増益の実現を象徴する2つの革新商品

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スーパーやコンビニの棚でおなじみの山崎製パン(以下、ヤマザキパン)。その売上高は約1兆円(連結)にのぼり、国内製パン市場シェア約4割と圧倒的な存在感を誇る。消費税増税や円安に伴う原材料価格の高騰などの逆風が吹く中、2014年度は増収増益を達成した。ヤマザキパンが厳しい経営環境の中でも結果を残すことができたのはなぜか。
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デイリーヤマザキ事業は、「ヤマザキパンの営業活動推進のうえで必要不可欠」という

高品質・高付加価値戦略が奏功

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 ヤマザキパンの2014年度(1-12月期)の売上高は、連結で9,950億円(対前年比102%)、営業利益は208億円(対前年比126%)だった。消費税が8%になって初めて迎えた決算期であったが、連結、単体ともに増収増益を達成した。

 確かにパンは生活必需品で単価も安く、オープンプライスで同じ商品でも店によって価格が大きく異なるため、安い単価の店では割安感を感じてしまうといった心理的な要因が考えられる。しかし、最大の理由は同社が明確に高品質・高付加価値戦略をとってきた成果と言えそうだ。

 実際、売上高営業利益率は前年より0.4%増で底を打った。営業利益の伸び率が売上より大きいのは、付加価値の高い商品が売れたことを物語っている。具体的には、「ロイヤルブレッド」(前年比168.9%)、「ヤマザキゴールドシリーズ」(前年比852.3%)などの高付加価値商品の販売が堅調だった。

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山崎製パンの売上高と営業利益率の推移
(出典:会社資料)


 そもそもヤマザキパンの強さは、ロングラン商品の多さにある。そのため、どこの店に行っても、ヤマザキパンの商品は並ぶ。PB商品が主流の大手コンビニエンスストアにさえ、PB商品と並んでヤマザキパンの商品が置かれているほどだ。

 また、その巨大な規模を生かした圧倒的な種類のパンの生産体制も強みだろう。その結果、小売店のパン棚は、ヤマザキパンの多種多様なパンだけで埋まってしまう。

 これら既存商品において、前年以上の売上を達成するためには、販売促進活動が重要となる。フェアやキャンペーンなどを何度も行う必要があり、商品だけで販売を大きく伸ばすことは難しい。売上を順調に伸ばしていくためには、堅実な販促活動とともに新商品を開発して新たな需要を開拓しなければならない。実際、販管費は前年と比べて1%増える結果となった。

【次ページ】爆発的ヒットを飛ばしたあの商品もヤマザキパン
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