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- 2014/06/23 掲載
ONE PIECEの主人公を反面教師に? リーダーがやってはいけない5つの危険(後編)
連載:名著×少年漫画から学ぶ組織論(9)
敵の弱みを事前に把握し、そこを突く戦い方を拒否する
ONE PIECEは、累計発行部数3億部を突破し、国内最大のベストセラーを記録している漫画であり、名実ともに日本を代表する作品となっているが、勝利を得るための合理的な判断を再優先する孫子の兵法からすると、ここで描かれる「麦わらのルフィ」は、かなり駄目なリーダーであると言わざるを得ない。
それを最も端的に象徴するのが、第8巻目におけるワンシーンである。
ヨサク: あんたがたあっしの話ちゃんと理解したんすか!?
ルフィ: ああ 強い魚人がいるんだろ わかったよ
ヨサク : いいえわかってやせんね!!だいたい強さをわかってねェ!!
ルフィ : そんなもん着きゃあわかんだろうがよ
サンジ: そうそう心配すんなよヨサク
ヨサク : あっしの話した意味がねェっ!!!
(8巻 第69話 “アーロンパーク”)
当のルフィ達は自らの強さに絶対的な自信を持っているために、笑って相手にしないという、一見なんでもないようなシーンだが、これは本作品の考え方を明確に表現している。
つまり、「余計な情報には振り回されず、姑息な作戦には頼らずに、信念によってこそ勝利とは得られるものである」という考え方である。
【次ページ】敵の戦力、作戦を把握しようとしないルフィ達
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