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- 2012/04/06 掲載
三菱商事ユニメタルズ 大三川越朗CIO:在庫・受発注管理の課題を解決した業務プロセス改革
業務プロセスの分析に求められる2つのスキルとは
業務量の増加に伴い、人海戦術に頼る場面が多発
同社はその施工業者から壁材/床材/ドア材などの部材を受注し、さらに資材メーカーに発注をかける。ただし受注が入ってから発注をしていたのでは工事に間に合わない場合があり、あらかじめコンビニエンスストアから店舗の改装/開店の予定を聞き、事前に資材を発注して配送センターに保管、注文に合わせて納入するというやり方を主に採っていた。もちろん短納期で納入できるものについては、資材メーカーから直送してもらう。
こうした従来の手法について、大三川氏は「業務量の伸びに応じて多くの課題が浮き彫りになってきた」と当時の状況を語る。
たとえば施工業者からの資材受注時には相手の与信管理が必要で、納品後の代金回収も的確に行わなければならない。業務量が増えるとともにこれらの仕事が煩雑になり、納品先や納品の管理にも手間がかかる。また資材メーカーへの発注時には、納期や現在の在庫量に応じて手配方法を判断しなければならない時があり、さらに事前在庫が求められる資材については、メーカーへの発注時期や確保する在庫量を常に考えておく必要がある。
「当然システムを使ってはいたが、属人的なプロセスも多く、業務量の増加に伴って人海戦術で対応する場面が非常に増え、もう限界点に来ていた。」(大三川氏)
こうした状況を背景に、経営トップからは効率化を推し進め、システムを再構築して、現行人員でも余裕ある仕事ができる環境を作れという指示が出された。これを実現するべく、大三川氏が室長を務める情報システム室にも要請があったという。
大三川氏は1977年に三菱商事に入社、約20年間、鉄鋼取引に従事したあと、情報システム部門に異動した。それがちょうどERP導入のタイミングと重なり、システムの再構築に先立ってBPR(ビジネス・プロセス・リエンジニアリング)の旗振り役を担った。その後もIT分野でのキャリアを積み、2009年に三菱商事ユニメタルズに出向、現職に就いた。
【次ページ】業務プロセスの可視化方法とは
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