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- 2022/08/06 掲載
ARメタバースにも注目すべきワケ、ポケモンGoのナイアンティック「独自SNS」の可能性
ポケモンGoのナイアンティックが独自SNSリリース
ポケモンGoの開発企業として知られるナイアンティックは6月30日、独自のソーシャルメディア「Campfire」をローンチした。これは5月にその存在が明らかにされたアプリで、同社の位置情報ゲーム「Ingress」内で、試験的に運用が実施されてきたもの。近々、ポケモンGoでも一部のプレーヤーに開放される見込みだ。Campfireには一般的なSNS同様に、グループチャット、プライベートチャット機能が盛り込まれ、ゲームイベントでの待ち合わせなどが簡単にできるようになる。
たとえば、ポケモンGoで特定のポケモンを捕まえるために、友人とどの場所でどの時間に待ち合わせるかなどを他のソーシャルメディアを利用せずにシームレスに決定できるようになる。
ナイアンティックのジョン・ハンケCEOは、メタなどが推進するVRベースのメタバースには否定的な姿勢を見せ、独自にARベースのメタバース構築を目指している。今回発表されたゲーム内SNS「Campfire」は、ハンケ氏が提唱するARメタバース構築に向けた布石と捉えることができる。
VRメタバースは悪夢、ナイアンティックCEOのメタバース理念
ハンケCEOのメタバースに対する姿勢は、同氏の公式ブログで2021年8月10日に公開された記事より確認することができる。この記事のタイトルは「The Metaverse is a Dystopian Nightmare. Let’s Build a Better Reality」というもの。
文字通り、メタバースはディストピア的な悪夢であり、それに代わるリアリティが必要だという主張が展開されている。
ここで登場する「メタバース」とは、メタなどが推進するVRベースの仮想共有空間のこと。ハンケ氏は、VRヘッドセットを装着してしまうと現実世界から遮断された状態となってしまい、家族や友人を含め社会的なつながりを失ってしまうと指摘している。
一方、ARベースのメタバースは、現実世界を軸に広がる仮想空間となるため、社会的なつながりや人間らしさを維持しつつ、新たな価値を生み出せるとの主張だ。
【次ページ】ナイアンティックによるARメタバースインフラ構築
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