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- 2023/12/04 掲載
技術予測:AI全盛期の「Meta Quest 4」がいよいよ“革命的ヘッドセット”になる理由
連載:根岸智幸のメタバースウォッチ
XRヘッドセット技術の3要素から予測する
・表示系(レンズとディスプレイ)
1つ目の柱は表示系だ。没入感のあるバーチャルな世界や現実を拡張した複合現実を、利用者の眼前に立体感や奥行きを持って描き出すことはXRの根幹だ。Meta Quest 2まではフレネルレンズとLCDや有機ELの組みあわせだったが、Meta Quest Proからはパンケーキレンズを採用して薄型化している。
・トラッキングシステム
これは、利用者の動きをリアルタイムで検知し、バーチャル空間に反映するためのものだ。頭部のX・Y・Z軸の回転を検出するのが3DoF(3自由度)。それに加えて身体のX・Y・Z軸の移動も加わると6DoF(6自由度)となる。これに手に持つコントローラーのトラッキングや素手のハンドトラッキングが加わる。
初期のOculus製品は外部センサーを必要とする「アウトサイドイン」による6DoFだったが、現在のQuestシリーズはヘッドセット内蔵カメラで動きを捉える「インサイドアウト」の6DoFとなっている。
Meta Quest 3ではこれに加えて深度センサーとRGBカメラを使って外部の壁、床、天井、家具を認識して本格的なMRを実現している。
・SoC(System On Chip)
アプリケーションを実行するCPU、トラッキングシステムなどの情報をAIで処理するNPU、計算結果のCGをディスプレイに描き出すGPUなどを1つのチップに載せたもの。Questシリーズはクアルコム社のSnapdragonシリーズを採用し、現在ではメタとクアルコムの両社が協力してXR向けSoCの開発を行い、常に最新のSoCがQuestシリーズに採用される。
Questシリーズの歴史を3つの柱ごとにまとめたものが次の図である。初代Questではインサイドアウトトラッキング、Meta Quest Proではパンケーキレンズ、Meta Quest 3では深度センサーを採用するなど世代を重ねるごとにXRの実用性や利便性を向上してきている。
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