2019年12月10日に開催された「IDC DX Industry Vision Japan 2019」に登壇したIDC Japan ソフトウェア&セキュリティ/ITスペンディング グループディレクターの眞鍋 敬氏が示した「国内企業のDX成熟度評価」によると、「個人依存→限定的導入→標準基盤化→定量的管理→継続的革新」という5段階の成熟度において、2018年の日本企業はそのちょうど真ん中の「標準基盤化」(42.6%)、少し進んだ「定量的管理」(30.3%)が多数を占めたという。
IDC Japan
ソフトウェア&セキュリティ/
ITスペンディング グループディレクター
眞鍋 敬氏
続いて登壇したIDC Japan ITスペンディング リサーチマネージャーの村西 明氏が、日本企業のDXへの取り組みに関して、より詳細な調査結果を示した。それによると「DXの取り組みは見られない」「DXに取り組もうとする個人はいるが、限定的であり組織の戦略と結びついてはいない」と回答した企業が全体の約40%を占めており、依然として多くの日本企業が組織的にDXに取り組めていない実態が明らかになった。
そんな日本企業のDXを後押しすべく、IDCが提唱しているのが「Digital Transformation (DX) Use Case Taxonomy」と呼ぶフレームワークである。「20のインダストリーに対して、テクノロジー起点ではなく産業分野ごとのミッションと、それを実現するためのストラテジーを起点にしたDXシナリオを提供し、トータルで800を超えるユースケースを提示しています」と村西氏は説明する。