- 会員限定
- 2025/02/13 掲載
マッキンゼーに聞く「IT内製化のステップ」、なぜエンジニア給与をGAFA基準にすべき?
前編はこちら(※この記事は後編です)
エンジニアの給与をビックテックを基準にする
『REWIRD』では、エンジニアの給与について「ビッグテックの水準を基準にする」という記述がある。しかし、一般の企業がそれを実行したら、コストアップは避けられないのではないか。また、一般従業員との給与格差も問題になりそうだ。この疑念に対して、ラマール氏は「逆にコストは下がる」と、説明する。![photo](https://www.sbbit.jp/article/image/153721/660_bit202412031704476366.jpg)
シニアパートナー
エリック・ラマール 氏
「確かにエンジニア一人あたりの給与単価は上がります。しかし、それによって外部委託に必要だった予算が不要になるので、全体のコストは下げられると思います。また、役割が異なれば給与が異なるのは当然です」(ラマール氏)
![画像](https://www.sbbit.jp/article/image/153721/l_bit202412031654032940.jpg)
そしてラマール氏は、多くの日本企業のトップとの会話を通じて、同様の質問を何度も受けたという。
「ちょっと言い過ぎかもしれませんが、皆さん被害妄想がすぎないかと思います。実際にやってみれば、比較的、たやすいことだと思います。ぜひ自分たちで主導していくのだという強い意思と責任感を持って、一歩を踏み出していただければと思います」(ラマール氏)
重要なことは、スキルに応じた報酬を支払って内製化を進めることだ。そのための戦略としてラマール氏は、特定の領域を選んで集中的に取り組むことをすすめる。たとえばインフラ系の内製化を進め、それができたら基幹系のアプリケーション、次はカスタマー系のアプリケーションというように、順番に内製化を進める。
「順番が重要です。契約が切れるタイミングに合わせて必要な人材の採用計画を立てます。1年目はスモールで始めるのがよいでしょう。ただし、リクルート、アジャイル、ソフトウェア開発などいろいろなことをやります。関わる人数は100人未満がよいでしょう。それがうまくいったら、2年目から規模を拡大して関わる人数を何百、何千と増やしていくのです」(ラマール氏)
【次ページ】日本企業の取り組みの現状、そしてCEOに求められること
関連コンテンツ
PR
PR
PR