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- 2024/07/25 掲載
マッキンゼーに聞く「DX人材のすべて」、育成や採用の成功条件から失敗事例・KPIまで解説
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前編はこちら(この記事は後編です)
成功確率の低いDXにリソースを割くのはリスクが高い?
DXの成功にはDX人材が必須です。これは、マッキンゼーが定期的に実施しているサーベイでも明らかです。DXがうまくいっていない企業の要因分析を行うと、1位は経営層の同床異夢、つまり一枚岩になっていないことです。そして、ほぼ同率で2位が人材不足なのです。一方で、経営層の中には「DXは成功確率が低いので、フルコミットして人材を含めたリソースをすべて投入するのはリスキーすぎる」と考える方もいるようです。しかし、フルコミットすべきなのか、リソースをどれだけ投入するのかは、経営者自身の判断によります。
つまり、DXによってどれくらいの利益が見込めるのか、コストをどの程度削減できるのか、あるいは既存事業を変革するのか、まったく新しい事業を立ち上げるのかなどによってコミットの程度や割くべきリソースは変わるのです。多くの場合、そこが見えていないことが問題なのだと思います。
たしかに、業種・業態によってはデジタルによるアップサイドがあまり期待できないこともあると思います。そうであれば、それほどリソースを割く必要はないでしょう。
ただし現実には、ほとんどの産業はデジタル技術の影響を受けていて、中には産業構造自体が大きく変わってしまう可能性さえあるのが現実です。たとえば、自動車業界におけるソフトウェア化の波など、枚挙にいとまがありません。
【次ページ】DX人材の育成・採用の成否をわける最大のポイントは?
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