- 2016/04/21 掲載
日本のクラウド採用率は「たったの」16.1%、「10年間同じ議論続けている」ガートナー

また、2016年の採用率がそれほど伸びていないことについて、「日本では、どのクラウドを選んだらよいか、コストはどうなるか、どの業務システムをクラウドに移行できるか、セキュリティは大丈夫か、といった『基本の確認』フェーズが続いている。クラウド・コンピューティングというキーワードが世の中に登場したのは2006年だが、多くの企業はこの10年間、同様の議論を続けている」と述べている。
一方、この状況が今後どうなるかについて、前出の亦賀は、「2015年頃から、クラウド上では、モバイル・アプリケーション開発、モノのインターネット (IoT)、機械学習、ブロックチェーン、クラウド・アクセス・セキュリティ・ブローカ (CASB) といった新しいサービスが急速に登場しつつある。こうした新しいサービスは、デジタル・ビジネスやクラウド・ファーストの考え方を、ガートナーが提唱するバイモーダルITのモード2アプローチの中で加速させるきっかけをもたらしており、企業のクラウドに対する取り組み全般を次のステージに推し進める可能性がある。企業は、企業情報システムのクラウド化だけではなく、こうした新しいサービスの可能性とインパクトにも早期に注目すべき」と指摘している。
本調査の有効回答数はいずれも515件。日本全国の従業員数500人以上のITユーザー企業を対象にしている。回答者は、ITインフラストラクチャ領域において、製品やソリューション、サービスの導入の選定に際し、決裁権がある/関与している、もしくはITインフラストラクチャの戦略に関与している役職を想定している。2015年の調査は3月に実施、2016年の調査は2月に実施された。
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