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- 2015/06/01 掲載
富士通 田中達也 新社長、世界攻勢に向けて「IoT」事業を強化 4つの“目玉商品”も
Human Centric Innovationの取り組みをリアルな形で実現する
「デジタル化が世界に革新をもたらすなかで、ビジネスや社会にもイノベーションが求められている」──富士通フォーラム2015に登壇した山本社長はそう切り出した。いまドイツでは新産業革命として「インダストリー4.0」が叫ばれ、その他の国でもIoTや人工知能を活用した新たなモノづくりのチャレンジが始まっている。この革新の主役はあくまで産業機器や輸送機器メーカーだが、「金融業や流通業、農業などの一次産業でもデジタル技術を活かしたチャレンジが必要だ」(山本社長)。
また日本や世界の先進国では今後、高齢化が急速に進んでいく。いかに健康寿命を延ばせるのか、自立した生活ができるのか。「これらの課題は我々だけでなく、パートナーの皆さまと一緒に進めていくことで初めて解決できる。最近、我々は“エコシステム”というキーワードを重視している。豊かな社会の実現にはICTの力に加え、多くの連携が欠かせない。一緒に未来に向かって進んでいきたい」と訴えた。
昨年から同社が掲げる「Human Centric Innovation」。2015年はその具体的な取り組みを進化させ、「進行中の姿をリアルにお見せしたい。その思いを込めて“Human Centric Innovation in Action”と表現した」という。
ICTの力で、陰から人々の暮らしを支える存在になる
田中氏はまず「人を中心に置いて、人を幸せにする会社にしたい。これが、富士通が目指すHuman Centricの世界だ。人の笑顔や生き生きとした活動の舞台裏で、我々のテクノロジーやサービスがしっかりと支えているという将来像を描いている」と、従来からのビジョンを引き継ぐ姿勢を強調した。
同氏はさらに顧客事例について言及。ここで強調したのが、同社のIoTへの取り組みだ。たとえば、モバイルなどによるワークスタイルそのものの変革に加えて、働く人をサポートする仕組みについては次のように述べた。
「たとえば、我々のビーコンにはセンサーが内蔵され、温度や湿度から熱中症を防止できる。もし転倒があれば、加速度センサーが異常を検知し、すぐに救援活動も行える。このように既存技術でも、アイデア次第で働く人を快適にすることが可能だ」
また、魅力的な製品を短時間につくりだす製造業の生産現場では、仮想化技術がモノづくりに携わる人々の発想を支援し、自由度を高めるために貢献しているという。
「たとえば3次元ディスプレイを使って、プロトタイプをバーチャルに提示することで、コスト削減はもちろん、環境にも優しいモノづくりを実現できる。開発メンバーが離れた場所にいても、まるで大部屋に集まって、同じものを見ながら作業しているように仕事を進められる」
自律的なロボットと人の連携も、より効率的で高品質なモノづくりをサポートするものだ。難しい設定を簡単に行い、作業のハードルがどんどん低くなっている。田中氏は「IoTを生産ラインの自動化や自律化に活かす取り組みも始まっている。将来的にはサプライチェーンの最適化まで自律的に行えるようになるだろう」と予測する。
【次ページ】田中氏がおすすめする4つの“目玉商品”
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