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- 2013/11/28 掲載
PCが売れない中で、なぜマイクロソフトの株価は高騰しているのか?
連載:世界ハイテク企業ウォッチ
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転換期を迎えるWindowsビジネス
先日、筆者はあるソフトウェア企業の経営者からこんな話をお聞きしました。「いままでうちはマイクロソフトのWindows Server、SQL Serverを基盤にしてきたけど、本当にこれからもマイクロソフト一辺倒でいっていいのか考えている」と。たしかに、マイクロソフトは、1990年~2010年のおよそ20年間にわたって、CPU製造大手のインテルとともにWintel(Windows+Intelの造語)などと呼ばれ、すべてのパソコンにはインテルのCPU、マイクロソフトのOSがバンドルされているというかつて類をみないほどの独占状態を誇り、「マイクロソフト帝国」などと呼ばれてきました。
こうした勢いを支えていた前提にあったのは、パソコンの出荷台数が増え続けることですが、現在はこの前提が崩れつつあります。米国の調査会社IDCによれば、2013年の世界におけるパソコン出荷台数はタブレット・スマートフォンに押されて、前年度マイナス9.7%減の3億1540万台。IDCは2014年以降も2011年の水準にはもう戻らないと予測しています。
実際、マイクロソフトのWindowsライセンス部門の売上高も2013年度は、192億ドルと若干増収(前年比+4.5%)したものの、単価下落などが響き営業利益は95億ドル(前年比マイナス17%)と大幅な減益となりました。すなわち、パソコン一本足打法に頼っていたWindows事業に暗雲が立ち込めているわけです。
プロダクトポートフォリオからみるマイクロソフト
たしかに、Windowsライセンスは、転換期を迎えつつありますが、そうした中でもむしろ競争力が上がっている分野があります。図2でマイクロソフトのプロダクトポートフォリオを示します。プロダクトポートフォリオが何かについては、「グーグルのサービス一覧まとめ、プロダクトポートフォリオでその強さを読み解く」で触れたので、今回はその説明は省略します。
まず、マイクロソフトには、2つの収益の柱があります。一つは、先ほど触れたWindowsライセンス事業です。主力のパソコン販売が落ち込みつつあるなかで、今後、Surfaceを中心としたタブレット端末の販売、そしてノキアの携帯電話を中心としたWindows Phone 8の販売、といった非PCへのライセンス販売の強化が成長戦略と言えます。
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