- 2013/03/11 掲載
ボーダフォン、テレマティクスで運転状況を把握して課金する自動車保険サービス
AIG Europeと導入試験を実施
本サービスは、ボーダフォンのテレマティクスソリューション「Vodafone Vehicle Connect」とタワーズワトソンの「DriveAbilityプログラム」を組み合わせたもの。保険会社はコストをかけずに新たなサービスを迅速に製品化することができるという。
このソリューションを活用することにより、保険会社は運転状況の詳細なデータを1秒ごとに収集することができ(顧客の事前同意の下)、将来的には緊急時の自動通報や盗難時の車両追跡など付加価値の高いオプションサービスの提供も可能になる。
データ収集用の機器は、さまざまな選択肢の中から保険会社が自由に選択することができ、細かく収集されたデータにトラフィックパターンや気象データなどの外部情報を組み合わせることで、車両の評価スコアの正確性や価値をさらに高めることができる。
このソリューションは、基本的に保険加入者が自らインストールして利用できるよう考案されているという。保険会社は契約前の希望顧客に対し、試用のためのスマートフォンアプリを提供することもできる。車両に自ら機器を取り付けることが一般的ではない国では、取り付け支援サービスも提供される。
また、車両を安全に運転するためのアドバイスを含め、各保険会社が擁する既存のコールセンター、スマートフォンサイトや専用のウェブサイトを通したユーザーサポートも提供される。
タワーズワトソン社の価格・製品管理部門のグローバル責任者、ダンカン・アンダーソン(Duncan Anderson)氏は、「テレマティクスを利用した自動車保険を立ち上げ、それをうまく維持していくためには単純にデバイスを調達して運転に対して起こるアクシデントなどを想定するだけでは十分とは言えない。米国で実際に保険会社の支援を行った経験から、当社では詳細なデータ分析によってそれぞれの運転行動の背景にある状況の理解を深めることができ、請求内容の傾向をより十分に把握できる、ということがわかっている。実際に、当社の評価スコアを導入することで、上位10%の事象から下位10%の事象まで、10以上の要因により細かく損害率を差別化することができると実証されている」と語っている。
また、ボーダフォンのM2M事業部門長、エリック・ブレンナイス(Erik Brenneis)氏は、「ボーダフォンとタワーズワトソンは全世界に拠点を持つグローバル企業。これにより、お客さまには多くの国で一貫したサービスやサポートを受けることができるというメリットを提供することができる」と語っている。
ボーダフォンによれば、EUではこの数カ月間で、テレマティクス市場への参入の意向を示す保険会社の数が増加しているという。男女均等政策により、より安全な運転が可能となるテレマティクスへの消費者の関心は欧州全域で一気に高まっており、運転習慣や道路交通の安全向上につながる技術の将来性も注目されている。これは最終的に、多くの人が手頃な料金で加入できる自動車保険の提供につながっていくことが期待されるという。
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