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- 2010/06/14 掲載
【連載】ザ・コンサルティングノウハウ(16):コンセプト教育
新しいコンサルティングノウハウを生み出す
コンセプト教育
システム子会社B社の経営者による、ビジネス・モデル革新のための議論は続いていた。「こうやって、目指すべきビジネス・モデルを書くと、外販ビジネスのビジネス・モデル実現のために、当社の営業がもっと頑張らないといけないことがわかりますね」
社長が言った。
※ビジネスモデルの詳細は、連載第15回の3ページ参照
「わが社の営業は御用聞きですからね。提案型営業を目指すということは、ずっと言ってきましたが、こうやってビジネス・モデルを整理すると、営業のオペレーション・コンセプトを提案型営業にしなければ、ビジネス・モデルそのものが成立しないことが良くわかる」
松本事業部長が言った。
「前期に完成した、営業業務標準化の状況はどうですか」
社長が聞いた。経営企画担当役員が、次のように答えた。
「今回実施した営業業務標準化は、それなりに効果を上げていると思います。営業マンは、行動レベルで何をすべきか、明確になった。ただし、提案内容がきちんとできるかできないかは、個人の力量に依存しますので…」
「たとえば有能な営業マンだと、どのようにうまく営業するのですか」
山口が尋ねた。
「松本君。どうかね。君が当社で最も有能な営業マンだ」
社長が、松本事業部長を見ながら言った。
「私が有能かどうかはわかりませんが、私は常に、顧客が気づいていない重要なポイントを聞いて、すかさずそこに関して提案するということを実践してきました。顧客もシステム化に関しては悩んでいる。当社が訪問する時には、顧客はすでにシステム化の計画は作っている。しかし、これで本当にいいのか、顧客は自信がないんです。だから私は、顧客の計画をそのまま承ることはしないように決めていました。ただ、言われるとおりに対応する業者が多いなかで、このような逆提案をする業者は、頼りがいがあると思われます。これは、顧客の信頼感を得、競争相手に打ち勝つために必要なことです。また、顧客によりよいシステムを提案できれば、顧客のためにもなる」
「なぜ、松本さんは提案すべきポイントが見つけられるのですか」
山口は、松本のノウハウをえぐり出すことにした。
「そうですね。顧客に行くまでに、できるだけ顧客のことは調べて、顧客が気づいていないと思われる提案のポイントは想定してから行きます。あとは、顧客の発言に気を付け、これだと思ったら、そこで必ず提案すべきことを考えるんです」
「提案のための知識の充足は、どうされていますか」
「親会社のシステムについては、徹底的に使えそうなことを調べて、メモして行きます。雑誌などに載っている事例は、できるだけ勉強します」
これはまさに、バリュー・リスニングとコンサルティング・プロモーションではないか。山口は、ホワイトボードに、次のように書いた。
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