連載:Copilot for Microsoft 365で変わる仕事術
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Copilot for Microsoft 365は、マイクロソフトが最も注力しているサービスの一つであり、機能のアップデートも頻繁に行われています。そのアップデートの内容も、機能の追加から性能の向上まで多岐にわたります。また、マイクロソフトは米国時間の9月16日、近い将来のCopilotのアップデートとして「Microsoft 365 Copilot Wave 2」を発表しました。そこで今回は、Microsoft 365 Copilot Wave 2でのアップデートや今後追加される予定の新機能について紹介します。
Copilotが「GPT-4o」に進化? 採用AIモデルは非開示に
以前からCopilot for Microsoft 365を利用しているユーザー同士の会話では、8月の終わりごろから「Copilotの応答が早くなったのではないか?」といった声が聞かれるようになりました。
これは筆者も実感しており、Copilotをチャットで利用するときや、Outlookのメールを要約するときなど、あらゆる面で結果が表示されるまでの時間が短くなったと感じています。それはユーザーであれば誰もが感じるほどの速度の向上であり、使い勝手にも大きなプラスの影響を与える変化でした。
しかしマイクロソフトは、このアップデートについて述べた公式な情報を何も出していません。そのため、私たちは、Copilotの応答が早くなったという事実から、アップデートが行われたのではないかと推測するしかありませんでした。そして、いつからかマイクロソフトは、Copilot for Microsoft 365で利用しているAIモデルが何であるかを明示しなくなりました。
それでも、過去にはOpenAI社のAIモデルを採用していると発表されていることから、おそらく今回のアップデートではGPT-4o相当のAIモデルに変わったのではないかと筆者は推測しています。
そのOpenAI社からは、新しいAIモデルであるOpenAI o1のプレビュー版が9月にリリースされました。こうした新しいAIモデルが、Copilot for Microsoft 365に今後どのような影響を与えるのか期待が高まります。
新機能1:メール内容から会議出席依頼を作成
打ち合わせの調整をメールで行うことはないでしょうか? そうしたメールのやり取りから、OutlookのCopilotがワンクリックで会議出席依頼の作成を支援してくれるようになりました。Copilotが作成してくれるのは、打ち合わせのタイトルのほか、打ち合わせで話すべき内容やこれまでの経緯などの要約です。
特に打ち合わせの内容や議題などは、会議出席依頼に書くべきとは思っていても、面倒に感じてしまい何も書かずに送ってしまうことも多くあります。そんな面倒な部分をCopilotが補足してくれるのは大変助かります。
新機能2:OneDriveのファイル情報を整理
OneDriveにも新しいCopilotが登場しました。この新しいCopilotでは、ファイルを開かずとも要約を作成してくれたり、FAQを作成したりしてくれます。選択した特定のファイルの内容についてチャットで自由に質問することもできることから、ファイルの中に含まれる必要な情報を探してきてもらい整理したものを回答として受け取ることもできます。
さらにうれしいのが、同じような内容の複数のファイルを比較してくれる機能です。こちらもうまく活用することで、ファイルを開かずとも目的の情報がどちらに含まれているかを確認することができます。
新機能3:SharePointページのテキストを編集
SharePointのテキストWebパーツにもCopilotが追加されました。WordのCopilotと同様に、ユーザーが書いた文章を書き換えてくれます。社内向けに発信するお知らせを書いている場合などに、もっと丁寧な言葉遣いにしたい、もう少し短く簡潔にしたいなど、要望に応じてさまざまな書き換え案を提示してくれます。
SharePointの利用によって、社内への情報発信やナレッジのストックなどの効果を得られます。Copilotによってより気軽にそうしたことができれば、社内の情報共有の助けにもなるでしょう。
【次ページ】TeamsやSteamで使えるCopilot新機能を紹介
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