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- 2023/02/14 掲載
マイクロソフトのAI搭載Bingで何ができる? ChatGPT超え・グーグルキラーと話題に
ChatGPTの波紋、マイクロソフトとグーグルのAI競争激化
ChatGPTの登場により、マイクロソフトとグーグルのAI競争が激化している。グーグルがAIサービス「Bard」をリリースすると公式発表した翌日の2月7日には、マイクロソフトがChatGPTと同じテクノロジーを他の企業でも利用できる仕組みを提供するとの報道がなされた。
マイクロソフトは企業、学校、政府などがChatGPTを利用して、独自のチャットボットを開発できる仕組みを近々発表するという。
また、一般公開されているChatGPTは、扱える情報が2021年末までのものに限定されているが、法人向けのChatGPTでは、この弱点を克服し最新情報まで扱えるようになるという情報も伝えられている。
法人向けChatGPTでは、企業などが独自のデータをアップロードし、チャットボットを調整することも可能になるという。
マイクロソフト、AI搭載の新Bingを発表
さらにマイクロソフトは2月7日、メディア向けイベントを開催、そこで同社の検索エンジンBingとウェブブラウザEdgeにAIを搭載したバージョンをリリースすることを発表した。同イベントでは、同日付けでAI搭載のBingとEdgeのリミテッドプレビュー版がデスクトップで利用できるようになったことが発表された。
リミテッドプレビュー版とは、検索できる回数が制限されているバージョンで、日本でもフルバージョンを利用したい場合は、ウェイトリスト(順番待ちリスト)に登録することが求められる。
フルバージョンは、今後数週間で数百万人が利用できるようになるとのこと。
各報道によると、AI搭載BingはChatGPTと同じく会話の文脈に沿った回答を返すことが可能という。実例として「メキシコへの5日間の旅程」という質問がなされたが、Bingは歴史地区の散策など5日間の旅行計画を策定、またこの旅行の費用について質問したり、旅程変更のリクエストもできるという。
AI搭載Bingを使ったレビューやChatGPTと性能比較をしたりする動きは日本でも広がりを見せている。
簡易的な企業分析や決算発表のまとめ、動画を箇条書きでまとめる機能など、ビジネスでの有用性を訴える人もいる。
また、特定エリアでのおすすめグルメ、関東近郊の温泉宿のおすすめなどを聞いた際の答えも納得の結果だったという声もあり、その使いやすさを評価する声は多い。
とはいえ、その答えの正確性が担保されているかどうかは質問内容による。ビジネス+IT編集部でも同機能を利用して、「セキュリティのイベントにふさわしいゲスト講演者」を尋ねたところ、ChatGPTでは候補で挙がった5人中5人が架空の人物だった。それがAI搭載Bingでは、5人中4人になり(1人だけ実在人物)、「実在するか疑わしい人物は除くよう依頼しつつ」質問の仕方を変えると3人中2人が実在する人物になった。
【次ページ】AI搭載BingとChatGPTの違い
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