フリーライター 井上 猛雄
1962年東京生まれ。東京電機大学工学部卒業。産業用ロボットメーカーの研究所にて、サーボモーターやセンサーなどの研究開発に4年ほど携わる。その後、アスキー入社。週刊アスキー編集部、副編集長などを経て、2002年にフリーランスライターとして独立。おもにロボット、ネットワーク、エンタープライズ分野を中心として、Webや雑誌で記事を執筆。主な著書に『キカイはどこまで人の代わりができるか?』など。
モバイルの普及や、セキュリティ技術の成熟化にともない、悪意あるハッカーは、ネットワークレベルからアプリケーションレベルに攻撃のターゲットを移すようになってきた。これらの脅威から守るためには、定期的かつタイムリーにアプリケーションのセキュリティ診断を実施する必要がある。しかし現状では、技術面・コスト面・プロセス上の制約などにより、包括的なセキュリティ・テストの現実解がないのが実情だ。アプリケーションのリスク管理を徹底するためにはどうしたらよいのか。また、新たな脆弱性が発見された場合、実際にどうやってプログラムを改修していけばよいのか。来日したVERACODE社の上級ディレクター、Brian LaFlamme氏に話をうかがった。
IT産業が始まって以来初めて、米国、中国、日本という3本のトップ市場が同時期にバブルを起こしている状況だという。これはスマートフォンやタブレットといったモバイル技術によるところが大きい。インターネットバブルから10年を経て、いよいよ産業革命を超えるような「真のIT革命」が始まったと見る識者も多いようだ。では、このレボリューションの恩恵を受けるには一体どうしたらよいのか?日本が解決すべき課題とは何だろうか?先ごろ開催された新経済連盟のサミット「NES2014」に登壇したボストン コンサルティング グループ 御立尚資氏、DMC 茶尾克妃仁氏、フューチャーアーキテクト 金丸恭文氏、シスコシステムズ 平井康文氏、フリービット 石田宏樹氏、楽天 三木谷 浩史氏など、経営者、企業家、ベンチャーキャピタリストたちがパネルディスカッションを行い、グローバルな視点から熱い議論を交わした。
2050年には地球の人口は約90億人になるといわれている。都市に人口が集中し、エネルギー・温暖化・食糧・水といった問題が深刻になる。効率の良い社会インフラを実現できなければ、世界は立ち行かなくなるだろう。一方で、日本は少子高齢化が進み、税収も減っていく方向だ。そのような状況でも社会インフラをしっかり支えなければならない。世界ICTサミット2014に登壇したNECの遠藤信博氏は「社会インフラを効率良くするにはICTの力が必須です。これは、まさにデータサイエンスの領域に入ってくるもの。ビッグデータによって、どんな価値を生み出せるのか、データ収集や分析手法、そのためのプラットフォームについて論じたい」と述べた。
先進国におけるアントレプレナーシップのランキングを見ると、世界でも投資が進んでいるトップ3強は米国、カナダ、オーストラリアだ。しかし日本は36位と非常に低い位置にある(Global entrepreneurship development index 2014調べ)。スタートアップというと、どうしてもシリコンバレーに目が行きがちだが、最近では米国以外でもベンチャーが台頭している。たとえば英国(10位)、イスラエル(21位)、北欧(スウェーデン4位、デンマーク5位、フィンランド8位)では、新しい先進的な企業が数多く生まれている。先ごろ開催された新経済連盟・NES2014では、ヨーロッパや中東を中心に活躍するベンチャー・キャピタリスト、アントレプレナー、政府関係者が集まり、EU圏におけるスタートアップ企業の強さの秘訣について話し合った。
オンラインゲーム市場はここ数年間で急拡大した。PC、コンシューマー(家庭用ゲーム機)、スマートフォン、すべてのデバイスでサービスされるオンラインゲームの国内市場規模は、2012年の時点で5771億円だった。それが2013年には8423億円まで大幅に伸びている(出典:デジタルコンテンツ白書2014)。その背景には、モバイルデバイスの普及に伴うゲーム市場の形成があった。日本ではいわゆる「ガラケー」という独自展開もあったが、スマートフォンの登場により、流通面でも構造的な変化がみられる。果たして今後も、このオンラインゲーム市場は成長し続けていくのだろうか? そして業界で成功を収めるためにはどうすればよいのか? オンラインゲームの黎明期から現在まで市場を見つめ、市場創出に尽力してきた一般社団法人 日本オンラインゲーム協会(JOGA)の事務局長 川口 洋司氏に、オンラインゲームの過去・現在・未来について話をうかがった。