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  • 2017/02/22 掲載

AIやIoTがオフィスも変える? 大塚商会に見るITソリューション最前線(2/2)

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AI・IoTを活かして商品開発も

 テーマゾーンの先を進むと、「活用する」「つながる」「守る」「備える」という目的別ソリューションを集めたゾーンと、さらに「AI・IoT」コーナーが設営されていた。

 「活用する」ゾーンは、BIや現場の見える化、タブレットなど、モバイル機器からのリモートアクセス、メール・グループウェア、Microsoftソリューションや大塚商会のオリジナルサービス「たよれーる」シリーズなどを展示。また「つながる」ゾーンでは、光回線から、Web会議、電子黒板、スマートフォン/ビジネスフォンまで幅広いソリューションのデモが行われた。

 「守る」ゾーンでは「ウイルス・脆弱性対策」「ファイアウォール/UTM/セキュリティスイッチ」「標的型攻撃に関する通知・レポート」「ネットワーク監視・運用おまかせ」「セキュリティ・オペレーション・センター(SOC)」というように、5つのステップによる多層的防御をコンセプトに、多様な最新セキュリティ製品が展示された。

 一方の「備える」ゾーンでは、データ保護・消失に焦点を当て、世代管理や災害に対応するデータ保護や、ファイルサーバ管理、マイナンバー対策などが目立っていた。

 これらのゾーンで特に注目されたのが、新設の「AI・IoT」コーナーだった。画像解析では、人の年齢・性別、表情を読み取れる「アロバビューコーロ」と呼ばれるシステムが展示されていた。店舗の入口に向けてネットワークカメラを設置し、入店者数や性別を判別する。購買したポイントカードやPOSデータをマージし、非購買と比較して、性別や年齢層なども分析。非購買率が多い層に向けた商品開発に活用できる。

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新設営のAI・IoTコーナーでは、カメラやレーザーを活用した人の行動把握を行うAIソリューションのライブデモが行われ、多くの人が集まった。

 また複数のレーザーを利用し、人の動きをリアルタイムに検知するシステム「Moptar Ver2.1」も紹介していた。実際に会場で人が何秒間動いているか、あるいは動いていないか(滞留しているか)、といった状況を検出し、動線を定量的に把握できる。

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AIによって、人の動きを見える化(行動動線解析)したり、人の属性を見える化(人物属性解析)するライブデモが行われた。

 「IBM Watson」をベースにした質疑応答システムもあり、たとえば回答を間違うと、軌道修正するルーチンが組まれていた。また「IBM Watson Explorer」によって、「IBM Lotus Notes/Domino」「IBM Connections」などの社内データを横串しで検索し、Q&Aの会話のタネになる情報を取り込んで、回答の精度を上げていく取り組みも示した。

IoTを取り込んだエンジニアリングコーナー

 オフィス業務ステージでは、大塚商会が得意とするソリューション群が集められていた。同社のグループ企業が開発するERPパッケージ「SMILEシリーズ」や、統合型グループウェア「eValue NSシリーズ」、それらの関連製品を紹介。SMILEシリーズのブースでは、「e-文書法」「改正個人情報保護法」などに対応する具体的なソリューションのデモが行われた。

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オフィス業務ステージ。ERPパッケージ「SMILEシリーズ」や、統合型グループウェア「eValue NSシリーズ」、MFPの活用方法など盛りだくさんの内容だった。

 また最新の複合機による電子化のコツや、業務効率を高めるアイデアなども解説。複合機を入力端末として利用したり、クラウドやタブレットと連携させることで、業務改善を図っていた。さらにセキュリティ対策として、複合機の操作を画像ログ付きで保存することで、不正利用を抑止するソリューションも紹介していた。

 一方、エンジニアリングコーナーでは、エンジニアリングステージで、製造業と建設業を対象にしたデモが行われた。製造業では、3Dデータを活用するIoTソリューションや3Dプリンターが、また建設業ではBIM(Building Information Modeling)/CIM(Construction Information Modeling)のほか、VR関連のソリューションが目をひいた。

 他にも、3DCADとIoTを組み合わせたモノづくりとして、実製品の自転車に付けたセンサーから得たデータをフィードバックし、3Dモデルで再現する「デジタルツイン」が来場者の注目を浴びた。現実に近い条件でのシミュレーションを行い、設計の再検討に活かせるというものだ。

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実製品のセンサーから得たデータをフィードバックし、3Dモデルで再現する「デジタルツイン」。現実に近い条件でのシミュレーションが可能。

 今年の実践ソリューションフェア2017は、IoTやAIを活用した話題の最新テクノロジーや、即戦力となる多彩なシステムが紹介された。ユーザー目線で「元気なオフィス」を実現するためのヒントが各所に散りばめられていたイベントだった。

 なお、この展示会以外にも、最新の市場動向や、IT構築のノウハウや事例を中心としたセミナーも同時開催され、3日間で約80コースのプログラムが実施された。

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