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- 2015/06/18 掲載
知的財産盗難で年間3000億ドルの損失も――製品開発における課題をいかに解決するか?(3/3)
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IP盗難を発見、原因を特定した事例も
Perforce Helixには、他のソフトウェア構成管理ツールベンダーにはない先進的なセキュリティ機能が含まれている。クリス氏は、これについてユーザー事例を交えて紹介した。「1年半前に某チップセットメーカーでIPの盗難が発覚しました。チップデザインとファームウェアが競合製品に反映されていたのです。盗難されたIPは、Perforce Helixに保存されており、そのaudit(監査)ファイルの履歴を専門の分析会社に依頼したところ、2人の技術者の容疑が判明しました。しかし、それだけに留まらず、米国内で他に3名、グローバルで8名の犯罪者が芋づる式に見つかりました。突然の事件でしたが、Perforce Helixの有用性が、こういった犯罪で証明されました」(クリス氏)。
Helix Thread Detectionでは、さまざまな観点からユーザーの振る舞いを分析してリスクを判断できる。「たとえば、ある人物が非常に重要なファイルにアクセスしました。しかも、それは何カ月もアクセスされていないものでした。さらに従来までアクセスしたことのない時間に、大量のファイルが一括ダウンロードされたことで、どんどんリスク・スコアが高まり、Helixが異常活動の警告を発することになりました。さらにHelix Insightを使うことで、対話式のリスクレポートを提供したり、ダッシュボード上のドリルダウンから、どのプロジェクトが危険なのかを経時的に詳細解析することも可能です」(クリス氏)。
最後にクリス氏は、Perforce Helixの提供形態として、新しいホスティング型の運用構成と、Perforce Helixの各構成要素の開発状況を示すロードマップを示した。
Perforce Helixでは、自身でサーバを完全に管理するか、あるいはホスティングサービスのオプションを選べる。クリス氏は「Helix Enterprise OnDemandは、以前まで提供していたHelix Enterpriseの全機能を拡大して利用できますが、単拠点のみのオプションになっています。また複数拠点のSaaSオプションとして、小さなチームでの開発用にHelix Cloudもサブスクリプションサービスとして提供されます」と述べて、講演を締めくくった。IP保護を重視したPerforce Helixは、今後の分散開発を進めるうえで、ますます重要なものになりそうだ。
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