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- 2021/10/07 掲載
サプライチェーンの品質管理、「予見性」や「埋め込み」など2025年までに重要な4点
サプライチェーンの品質管理で求められる4つの新ビジョン
近年のコロナの影響に見るように、世界は今、急速に変化しつつある。この変化に対応する準備をする必要があるが、一方でクオリティ・コントロールを実現するには根本的な企業のあり方を変えていかなければならないのではないかという見方も増えてきた。自動車で例えるなら、これまではどの車の燃費が良いのかといった基準で選んできたものが、現在ではEVにすべきかガソリン車にすべきかという選択に変わりつつある。このようなドラスティックな変化が社会全体に起こりつつるようだ。
そこでガートナー社が紹介するのは、2025年までに求められるクオリティ・マネジメントの4つのシフトである。世界のグローバル企業の多くが、すでに独自のクオリティ・マネジメントを行っているが、多くで疑問に思っているのは過去数十年も行ってきた対応が果たして未来の変化にふさわしいものかどうかという点だ。
つまり、これまでのシステムを改善するというのではなく、大きな変革を伴って備える必要性が生まれている。新しいビジョンとして提唱されるのが、「プレディクティブ(予見性)」「コネクテッド(接続性)」「フレキシブル(柔軟性)」「エンベデッド(埋め込み)」の4つの要素である。
1.変化に備えるための「プレディクティブ」
プレディクティブとは突発的な問題や社会的な変化が起こる前にそれを予測し備えるということである。カスタマー側の変化、政府の規制など従来起こり得る変化に加え、現代社会ではさまざまな不測の事態が生じる可能性がある。そこで予見すること(プレディクティブ)が必要となるが、近年のテクノロジーやビッグデータ、また特に過去5年間ほどでデータアクセスやデータツールがより利用しやすい環境になったことにより、カスタマーエクスペリエンスの改善、透明性の進化などを従来よりも速いスピードで行うことが可能となった。
実際に60%の業界リーダーがプレディクティブ・アナライズが今後5年間で大きなインパクトをもたらすことになると回答している。
プレディクティブ・アナライズを実行するためには、従来の「存在する問題に対処する」姿勢から「問題が起こる以前に対応策を考える、あるいは問題が起こることを予防する」というシフトが必要だ。
これを実行するには、まずデータ集積を行い、その中で異なるデータソースを重ね合わせて浮上する点を結び、過去のデータとのすり合わせから「不測であるが起こり得るリスク」を割り出し、よりターゲットを絞った予防プランを組み立てることから始める。
好例として挙げられるのがレノボ社だ。同社はマシンラーニングを用い、マテリアル・クオリティの予測システムを作り上げた。現在使用していない新たな素材をマニュファクチャリングに効率性を高めるためにいかに導入できるかという予測である。
このツールは同社のスタンダードに合致しない新たな素材を事前に割り出し、あらかじめリプレースメントパーツを事前に配置することで問題を防ぐことが可能となる。問題が発生してから解決策を提示できるまでのプルタイムの縮小できる。結果的にカスタマーエクスペリエンスの改善につながる。
【次ページ】2.75%の企業がコネクテッド・エコシステムを活用
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