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- 2024/08/13 掲載
ヤバい肉不足…でも鶏肉だけは在庫増? 日本企業が陥る「最悪の末路」をSCM視点で解説
【連載】現役サプライチェイナーが読み解く経済ニュース
食肉在庫が“8カ月連続”前年割れの謎
在庫というのは、戦略的な意思を踏まえて計画するものです。唯一の正解があるわけではなく、商材やライフステージ、時々の外部環境などを踏まえて設定すべきものと言えます。
さらに、需要サイドだけでなく、供給サイドでも在庫計画を乱す要素が存在します。生産や物流でトラブルがあれば供給が遅れ、想定外に在庫は減ることになります。2020年以降のコロナ禍では特にこうした供給の不確実性がさまざまな業界のサプライチェーンを混乱させました。
直近の食肉在庫減少においては、主要因は調達難にあるようです。この要因の1つに、従来の価格で仕入れるのが難しくなっていることが挙げられ、円安も影響していたと考えられています。
たとえば米国産の牛肉の卸値が前年同期比+81%、欧州産の豚バラ肉は同+40%と上昇しました。まさに「お肉ショック」が日本に到来していると言えそうですが、鶏肉は牛や豚とは違った状況となっています。
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