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- 2017/07/20 掲載
ディスラプションの提唱者、TBWAワールドワイド会長が「イノベーション部門」を一喝
「ザ・ディスラプション・カンパニー」 TBWAワールドワイド
同社は1990年代半ばからグローバルに、急速に業容を拡大した。躍進の理由の1つが、同社が1991年に発明したプランニングメソドロジー 「破壊理論/ディスラプション」である。
同社では、ディスラプションを、「マーケットの伝統を破り、成長のための新しいプラットフォームを創造するビジョン」と定義しており、自社を「ザ・ディスラプション・カンパニー」と称している。
また同社では、この概念と並行して積極的なイノベーション推進を顧客に勧めるが、ドリュー氏によると、「世界80%の企業ではその取り組みが不十分」であるという。「イノベーションを起こそうとする努力を怠るならば、その企業は市場から退場することになる」と力強く断言した。
イノベーション手法と成功事例
同氏は、世界で行われているディスラプティブな15のイノベーション手法を示した。たとえば、アマゾンのジェフ・ベソスが行ったのは、「アセット・ベース・イノベーション」だ。彼はオンラインブックショップを開いたのではない。非常に先進的なITを使って新しいプラットフォームを構築し、その最初の商材として書籍を選んだ。
「サステナビリティ・ドリブン・イノベーション」を行ったのは、米国のシューズメーカー トムズシューズである。同社は「One for One」というセールスポリシーの下、顧客が1足靴を買うたびに、発展途上国の子供たちに新しい靴を届けており、この取り組みは非常に成功しているという。
中国の白物家電メーカー ハイアールは、顧客から洗濯機が壊れて動かないと連絡を受けた。話を聞いて、その顧客がジャガイモを洗ったということがわかった。ここにニーズがあるとにらんだ同社は、ジャガイモ洗いに適するように洗濯機を改良し、中国だけでなく欧米にも販売、マーケットを広げた。「ビジネスモデル・イノベーション」を行ったのである。
「ブランド志向イノベーション」を行ったのは、イギリスの流通小売事業者 TESCOだ。同社ではたとえば、店舗内のベーカリーショップで販売する農家からのパンに100%英国製小麦粉を使用しているとして、顧客に品質を訴えた。
一方、インドの流通小売シーンでは、BIG BAZAARが「インサイト・ドリブン・イノベーション」を推進した。この地には上記のTESCOや米国のウォルマートが進出したのだが、どちらも撤退してしまった。この原因を「店内があまりに整いすぎていたから」と分析した同社は、その逆を行った。店内の陳列をカオス状態にしたのである。これがインドの人々に受け、成功を収めたのだった。
【次ページ】ディスラプティブなイノベーションを率いるのは○○部門
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