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- 2016/03/31 掲載
リードジャパン島田氏に聞く 展示会産業が好調な理由と、日本が抱える2020年問題

常務取締役 第三事業本部長
島田 周平氏
2016年度に開催予定の見本市の数は142本、毎年20本以上増加
「2014年度が110本、15年度は123本を開催。このように16年度は本年度に比べ、20本増える見込みです。それに伴い、年間の出展社数も2万6000社に達します」(島田氏)
リードジャパンが開催する展示会は、ITや製造業はもちろん、宝飾やファッション、医療、エネルギー、総務・人事系など、バラエティ豊か。これらの展示会を6事業部で担当しているという。島田氏が所属する第三事業本部は、製造業とIT産業を担当。「展示会はいずれの業界でも開催本数が増えています」と島田氏は強調する。
「出展社や来場者から、『こういうコンセプトの展示会を作って欲しい』という声をヒントに、新しい展示会を企画しています。展示会のアイディアは尽きることがありません。当社では近い将来、年間300本開催を目指しています」(島田氏)
展示会産業が世界的に盛り上がっている理由とは
開催数の増加の背景には、今、展示会産業が世界的に盛り上がっていることが挙げられる。ではなぜ、インターネットが隆盛する今の時代に、巨大なリアルの場である展示会産業が注目を集めているのか。第一の理由は、展示会がユーザー企業にとって、正しいソリューションや製品を購入するための評価の場になっていることだ。
「ある来場者に話を伺ったところ、基幹システムを刷新するため、4社コンペを実施しようとすると、全社から提案を受けるのに約1か月はかかるそうです。一方、Japan IT Weekに行けば直接、各社とインタラクティブな会話ができるのはもちろん、製品に触れたり、デモも体験できる。1~2日ですべてが解決できてしまう。そういうことができるよう、主催者側も仕組みを提供しています」(島田氏)
たとえばJapan IT Weekであれば、事前に来場者が解決したい悩みや課題を登録してもらい、関心のある出展社をマッチングし、さらに商談のアポイントが取れる仕組みを作っている。
この仕組みは来場者、出展社ともに大きなメリットがある。来場者にとってはあらかじめ、何時にどこを訪れるという予定が立っているので、それ以外は自由に会場を見て回ることができる。一方出展社は登録された悩みや課題を事前に把握できるのはもちろん、何時に訪れることもわかっているので、その課題にあったソリューションの効果的なデモを行うことができるというわけだ。
このような課題マッチング、ビジネスマッチングの仕組みは来場者からも「便利だ」と好評を博している。、出展社からも、導入意欲の高いお客さまを集める要因となっているとのことで、リードジャパンの展示会が高い評価を受けている理由の1つになっているようだ。
【次ページ】 第二の理由と、展示会先進国の戦略
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