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- 2015/04/15 掲載
早くからモバイルを戦場にしてきた会社が語る「雑色系」である理由
リアライズ・モバイル 檀上 周介氏
モバイル系ソリューションで一日の長あり
──まずは自身のご経歴について教えてください。──リアライズ・モバイルは何をしている会社でしょうか? 主な事業内容についてご紹介ください。
檀上氏:社名が示すように「モバイル」がキーワードになっており、この15年間ずっとモバイル系が事業ドメインになっています。モバイル業界というと、コンテンツビジネスが盛んでしたが、最初のころから我々はソリューションに注力していこうという方針が固まっていました。
ソフトバンクグループではありますが、キャリアに固く縛られず、自由に動ける立場でした。ただ外から見ると、やはりソフトバンクグループ全体として見ていただくことも多く、リレーションで動ける部分もあるため、両方のメリットを享受できました。
春日大社の音声ガイド実証実験もスタート
──軸足となる具体的なソリューションには何がありますか?檀上氏:軸足となるものは、モビリティ・シェアリング(自動車や自転車など移動ツールをシェアすること)とO2O、タクシー配車システム、電子書籍関連などです。特にモビリティ・シェアリングでは、センサーネットワークから、デジタルサイネージまで、さまざまなM2M・IOTシステムを開発しています。ほかにもソフトバンクグループの仕事もあります。ただし、これらは我々の名前が出ない案件も多いですね。たとえばYahoo! JAPANの電子書籍ビューアも我々が手掛けたものです。
先日、外国人観光客向けの奈良県公式音声ガイドアプリ「Nara Audio Guide」もリリースし、現在、実証実験が行われています。これは「iBeacon」によるアプリです。ある場所に近づくと、スマートフォンに情報をプッシュ通知する「Bluetooth Low Energy」(以下、BLE)ビーコンを活用したものです。今回は世界遺産の春日大社内に複数のBLEビーコンを置き、アプリをインストールしたスマートフォンが近づくと、ガイダンス(英語・中国語・韓国語に対応)が自動再生される仕組みです。そういったプラットフォームのほか、O2Oでも従来システムから一歩進めたモデルをご提案しています。
──御社は早い段階からモバイルソリューションを手掛けています。先行者としての強みはどういう点でしょうか?
檀上氏:やはりモバイル系のノウハウが蓄積されている点は大きいです。我々の事業の柱である「自転車用シェアリングソリューション」についても、新ビジネスが生まれています。自転車以外の分野でシェアリングを展開する際にも「実際にどのように運営していけばよいのか?」「どういう問題点があるのか?」という問題が出てきます。我々は、そういうことに熟知しています。やはりモビリティと絡めたシェアリングについては、特化した分野でノウハウを活かせるソリューションを追求していくつもりです。
【次ページ】 Uberも競合、ユニークなタクシー配車管理ソリューション
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